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中国製品:基準超す鉛3年で40件 EUが監視体制見直し
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【ブリュッセル福原直樹】
中国製品から有害な物質が世界各地で見つかっている問題で、05年以降、欧州連合(EU・27カ国)
でも輸入された中国製品から許容量を超す鉛が検出され、回収されたケースが約40件あることが8日、
わかった。
大部分が玩具で、最高で許容量の約246倍が含まれていた。最近も米で中国製の人形から鉛が見つかり
大量回収されており、EUは輸入玩具の監視体制の見直しを始めた。
EUの内閣である欧州委員会の資料によると、05年~今年8月の間、基準以上の鉛が発見され、
回収が報告された輸入品(食品以外)は約60件。うち、約40件が中国製だった。大部分が人形やミニカー、
パズルなどの玩具で、塗料などに鉛を使っていた。また鉛入りのクレヨンや、子供用化粧品もあった。
この中で、06年にスウェーデンで回収されたクレヨンでは、EU基準(1キロあたり90ミリグラム)の
約246倍の鉛を検出。今年2月には、スロベニアで約39倍を含む水彩絵の具、4月には英国で、
塗料が約21倍を含む海賊版の人形も見つかった。06年に英で回収された装身具は、米で同じ製品の
一部をのみ込んだ子供1人が中毒死した、との報告もあった。この他も、基準の3~10倍の鉛を含む例が多い。
鉛は子供に脳障害などを起こす可能性があり、EUはクリスマス商戦が近づくことから、事態を重視。
今後2カ月をかけ、加盟国や玩具業界と監視体制を再検討するほか、11月のEU・中国首脳会議などを通じ、
中国側に協力を求める。だが、相次ぐ問題に「EUに輸入品の監視機関を作るべきだ」(ドイツ)などの意見も出ている。
毎日新聞 2007年9月8日 9時47分