07/09/09 09:42:55 0Xgi7b6W
>>635
田中ファンの若い在日朝鮮人が、ヤンウェンリー語録のなかでいちばん好きなのは、
「国家の存亡ごとき、個人の自由の権利にくらべれば無意味」云々と演説する部分
だと言っていた。戦場に赴く時点ではありえない演説だと、漏れが失笑した部分。
ヤンはモラトリアム左翼の反体制みたいな言説を吐くけれど、行動は国の理念に
殉じる人物。言ってみればツンデレ。そこに魅力がある。極右団体を論難するに
あたって、兵役に就かないで安全な後方にいることを責めてさえいる。
ツンの部分の言葉どおりに行動していたら、日本のサヨなみに痛いアホ。
ヤンは、言葉に魅力があるわけじゃない。言葉と行動の矛盾に魅力がある。
漏れはあの作品に出てくる脇役が、意外な一面を描かれることでキャラに深みを
与えている部分に田中の、ストーリーテラーとしての才能は素直に感じている。
ただ、自由惑星同盟の敗北を予定調和にしている筋立ては、冷笑で報いるしかなか
ったな。西欧型民主主義を嫌い貶め、東洋型専制主義を美化している作者の政治的
スタンスは、楽しんで読みながらも失笑していた。