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安重根と千葉十七の交流 日韓高校生が学ぶ
日韓近代史への共通の認識を持ち、相互理解を深めようと、仙台市と韓国・ソウル市の高校が
交流を続けている。今月上旬には両校の生徒が、伊藤博文を射殺して処刑された安重根(1879
~1910)と、心を通わせた日本人看守の2人の記念碑がある栗原市の大林寺を訪ねた。生徒の
一人は「互いの歴史を学び、両国の関係を考えていきたい」と話した。(勝見壮史)
交流を続けているのは、仙台白百合学園高校(仙台市泉区)と、ソウル市の啓星女子高校。
02年に姉妹校となり、互いの生徒の自宅にホームステイして、両国ゆかりの史跡や展示施設
などを訪問、歴史を一緒に学んでいる。
大林寺を訪れたのは、仙台白百合学園高の19人と啓星女子高の15人。「正反対の立場に
いながら、心を通わせた2人の物語を心の隅に置いてください」。斎藤泰彦(たい・けん)住職
(72)の話に、静かに聴き入った。
安重根は1909年、日本の朝鮮統治に抵抗し、ハルビンで韓国統監府の初代統監の伊藤博文を
射殺、5カ月後に処刑された。そのわずかの間に交流を持ったのが、看守だった栗原市栗駒出身の
千葉十七(とう・しち)(1885~1934)だ。安の人格と識見、国を思う気持ちなどに触れるなかで
心を許し、処刑直前には安に書を託されて大林寺に預けた。書は約30年前に韓国に里帰りし、
それを機に寺の境内に2人の記念碑が立てられた。
2人にまつわるエピソードは、日本はもとより、韓国の学校でも教えられていないという。
仙台白百合学園高の阿部和彦国際教育部長(53)は「韓国に比べ、日本の生徒は日韓の歴史に
関する知識が足りない。せめて土台だけでもしっかりさせたい」と狙いを話す。
両校の生徒は一緒に昼食を取り、英語を交えて身ぶり手ぶりで話し合った。話題の中心は両国で
人気のドラマなどだったが、鈴木美麗さん(15)は「友達ができて、日韓の歴史にも興味がわいた」。
啓星女子高の車美京さん(16)も「歴史への理解を共有した上で友好関係を築きたい」と話した。
ソース 朝日新聞
URLリンク(mytown.asahi.com)