07/08/18 07:44:06
(東亜日報)「日本人ですか?」ドイツ、フランクフルトの大型書店だった。何時間も第ニ次世界大
戦関連書籍だけいじくり回す東洋人が変に見えたようだ。「いいえ、韓国人です。韓国は日本の植民
地でした」と答えた。言葉が出たついでに一言加えた。「日本は戦犯を称える施設に総理が参拜しま
す。ドイツならば考えられない事です。」相手は肩をすくめながら言い返した。「そうですね、ドイ
ツは連合軍が進撃して占領してしまったんです。日本はアメリカと交渉して戦争を終わらせたから。」
予想外の言葉だった。「ドイツはユダヤ人数百万人を殺したので罪質が違う」と言うような反応を予
想したが違った。それはヨーロッパで第二次大戦が終わった5月だった。多くの新聞、雑誌の特集記事
でも「日本は本土を占領されない状態で降伏して国体を保全した」と言う表現が見られた。両国はど
ちらも侵略戦争で敗れた。その結果、ナチスドイツは完全に清算されたが、日本は天皇の存在と国家
の連続性を維持した。「戦争は仕方なかった」という意識までも清算されなかった。
何がこのような差を作ったのだろうか。ある者は「日本を反共の保塁にしようとするアメリカの計算
のため」と言う。当時の治安維持の必要性という意見もある。しかし「反共保塁」や「治安」の必要
性はドイツ(西ドイツ)でも決して小さくなかった。日本では「日本がユダヤ人虐殺のような犯罪はや
らかさなかったから…」という声も出る。しかし、ドイツと日本の体制清算は戦争犯罪の実態が明ら
かになる以前に決まったことだった。
‘罪質の差’よりは交渉力がいくらか残った状態で降伏したことが、処理方向を分けたという分析の
方がずっと説得力がある。その結果、今日の現実はどうなのか。ドイツと違い有力政治家たちが戦犯
たちを追慕する日本は、周辺国の恐れと疑心を買っている。日本の安倍晋三総理は22日、インド訪問
の旅程でパール判事の遺族を訪れる予定だという。パール判事は東京戦犯裁判で11人の判事中唯一人、
A級戦犯の無罪を主張した人物だ。「終戦記念日」を迎え「戦争当時の加害責任を深く痛感する」と
言う総理が、こんな事をしては誰も本気で信じるはずがない。
パール判事が無茶な行動をしたと言うことはできない。当時、新生独立国インドは旧植民地宗主国で
あるイギリスとの関係が難しかった。日本軍が釈放したインド人捕虜たちがミャンマーを経て‘イン
ド独立軍’として活動したこともある。問題は幾多の言葉の中から聞きよい言葉だけ選んで他には耳
を塞ぐ一部日本の指導層だ。11人の判事の一人が日本のA級戦犯の無罪を主張した、と言ってナチ戦
犯たちに比べて彼らの罪が減らされるわけではない。
日本の「終戦記念日」である15日、朝日新聞は社説で「見たくないことから目をそむけてしまえば、
偏狭な歴史になってしまう」と指摘した。「国際的環境のため戦争に突入したし、敗れたから罪を被
った」と言うことは、事実だと思いたいことだけ信じる‘Truthiness’であって真実(Truth)にはなれ
ない。周辺国の忠告に耳を塞ぎ、自分が考えたいことだけ信じていたら、深刻な「国家自閉症」にな
るしかない。日本はいつになったら、こんな指導層を清算するのだろうか。
ユ・ユンジョン国際部次長
URLリンク(www.donga.com)
ソース:東亜日報(韓国語)[光化門で/ユ・ユンジョン]日本の国家自閉症
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