07/08/18 02:32:19
女優も有名教授も…韓国で学歴詐称続々、検察が特捜チーム
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【ソウル=中村勇一郎】
日本以上の学歴社会とされる韓国で、有名大学教授や女優、映画監督ら有名人の学歴詐称が
相次いで発覚、騒動になっている。
明るみに出たのは氷山の一角ともいわれ、検察当局は学歴詐称を取り締まる「特捜チーム」を設置し、
本格捜査に乗り出した。さらに、学歴が本当かどうか調査するサービスを始める企業まで登場した。
最初に学歴詐称が発覚したのは、韓国で「美術界のシンデレラ」ともてはやされていた東国大の
申貞娥(シン・ジョンア)助教授(37)。「米カンザス州立大卒業後、米エール大大学院を修了」としていたが、
7月上旬に韓国メディアが学歴詐称の疑いがあると報道。東国大は7月11日に記者会見を開き、
「米国に照会した結果、学歴詐称と確認された」と発表した。
申助教授が東国大に提出した証明書はいずれも偽造されたものだったという。
申助教授は南西部の光州市で開かれる韓国有数の美術イベント「光州ビエンナーレ」の最年少監督に
抜てきされ、イベントを仕切ることになっていたが、詐称発覚で辞任に追い込まれた。
韓国メディアはその後、有名人の学歴詐称をめぐってスクープ合戦を展開。元コメディアンで、
現在韓国で公開中の人気映画「D―WAR」監督の沈炯来(シム・ヒョンネ)氏や人気漫画家、
ラジオ番組の司会者らが次々と、自らの学歴詐称を告白した。
人気の自宅リフォーム番組に出演していた建築家(51)も詐称が判明。「1996年卒業」としていた
米国の大学に当時、美術学科が設置されていなかったほか、「ソウル大美術学部に合格したが、
家庭の事情であきらめた」との説明も、当時の合格者名簿に名前がなく、虚偽と分かった。
8月14日には、韓国演劇界の大御所とされる女優、ユン・ソクファさん(51)が自らのホームページで、
学歴詐称を告白。30年以上にわたって名門の梨花女子大を「中退」と自称していたが、在籍して
いなかったことを認めた。
他の大学教授の学歴詐称疑惑も連日報道され、韓国の大学生の間では「うちの教授も詐称ではないか」
との不安が広まり、ソウルの各大学は教授や講師の学歴調査に乗り出した。
今年3月には、名門大出身と偽っていた塾講師23人が警察当局に摘発されるなど、教育業界でも
学歴詐称の横行が指摘される。ソウル市教育庁は、市内の塾や予備校講師約4万人について、
学歴調査を開始。検察当局も学歴詐称を専門に捜査する特捜チームを設置し、今年12月まで集中的に
取り締まる方針を決めた。
こうした一方で、ソウルの人材サービス会社「エンターウエイパートナーズ」は8月から、海外大学出身者を
採用しようとする企業や教育機関を対象に、学歴が本当かどうかを調査するサービスを始めた。
初日から韓国企業や大学から問い合わせが殺到し、「業務がストップするほどだった」(同社)という。
同社は「今後、企業の採用にあたっては学歴チェックが当たり前のことになる」と、大幅な注文増を見込んでいる。
今回の騒動で、韓国メディアからは「韓国社会の学歴至上主義が問題だ」と自省を促す論調も出ている。
(2007年8月18日1時40分 読売新聞)