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■[社説] 安倍首相は日本の未来を考えよ
22日からインドを訪問する安倍首相が、東京裁判で日本無罪論を主張したインド人判事の子孫
との面談を推進するという。韓国・中国など東アジア諸国が日帝の侵略と太平洋戦争によって
甚大な犠牲を強いられたというのに、日本の首相がその責任を否定する外遊に出ることに、私
たちは歎息を禁じえない。安倍首相のこうした行動は、これまで日本国内で繰り返されてきた
「歴史歪曲」の延長のようだ。私たちは、安倍首相のこうした面談計画を中止べきだと考える。
<中略>パール判事とは誰か。東京裁判の際に11人の判事の中で唯一、東條英機などA級戦
犯全員に無罪意見を出した人物ではないか。日本は周辺諸国の顔色をうかがっていたが、遂に
2005年6月、軍国主義博物館と呼ばれる遊就館の横にパール判事の功績碑を立てた。首相が
パーツ判事の遺族を訪問することは、国際社会の目にはA級戦犯擁護としか映らない。
安倍首相が周辺国の反発を予想しながらもこうした行動に出ようとする下心は明らかだ。先月の
参院選での惨敗を挽回し、何とか保守層の支持を引き出して政権を維持しようというのだ。だが
これこそ、内政のために隣国に背を向ける愚行ではないか。
問題は、安倍首相の歴史認識だ。首相は『美しい国』という著書の中で、A級戦犯無罪論を主張
したことがある。先月末、米下院が日本軍隊慰安婦強制動員に関して日本の首相の公式謝罪
などを要求する決議案を採択した際にも、安倍首相は強制性を否認したうえ遺憾まで表明した。
韓日間には、慰安婦問題をはじめ教科書歪曲、強制労動補償問題など解決すべき過去の問題
が山積みだ。韓国・中国などとの積年の懸案を解決し、国際社会における未来のパートナーに
なろうとするなら、安倍首相がこれ以上悪手を続けぬよう願う。
▽ソース:世界日報韓国語版(2007.08.16 08:17)
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■[社説] 終戦記念日/「戦争と平和」を曇りなき心で
終戦の日を迎えた。先の大戦で犠牲となった三百万人を超す同胞の御霊に、きょうは深く静かに
鎮魂の祈りをささげたい。
太平洋戦争の終結から六十二年が経過した。それにもかかわらず、いまだに内外でこの歴史に
かかわる論争が絶えないのは、遺憾なことであり、よく考えてみると異常なことである。
先の大戦で、日本人は指導層から一般国民まで、戦地にあった兵士も国内で「銃後の守り」に就
いていた人々も、皆日本国のために、そして愛する家族のために戦い、ともに苦難の道を歩んで
きた。戦争に対する評価にはいろいろあろうとも、軍の指導層を含め、犠牲者に対し同胞として鎮
魂の祈りをささげるのは自然であり、崇高なことである。
その自然な気持ちの表現が、さまざまな物議を醸すことになった最大の理由は、空前の犠牲を払
った国民的、歴史的経験が、戦後、一部の政治、イデオロギー集団によって政治目的のために利
用されたからである。
戦後、わが国の左翼勢力が蔓延(まんえん)させた、戦争=絶対悪、軍事的なものがすべて悪と
いう単純で極端な考えは、日本人を一種の思考停止状態に陥らせた。<中略>こういった思考
停止状況の中で、惨禍をもたらした悲劇の真の原因は何であったのかを考えることを怠り、国家
としての主体的な歴史の総括がなされないままに戦後の長い年月が過ぎ去った。そして中国、
韓国など近隣諸国からの批判によって、右往左往するという事態が生じるに至った。
<中略>戦争の歴史の総括は、ようやくスタート地点に立ったところと言っても過言ではない。
ただ、今の段階でも明らかなことは、国の指導者が大きな戦略、とりわけ外交戦略を誤った場合、
その損害は計り知れないということである。曇りなき心で戦没者を慰霊し、醒めた目で歴史をもう
一度見つめ直すことが、先人たちの大きな犠牲を生かす道である。
▽ソース:世界日報日本語版(2007年8月15日)
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