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安倍政権 綱渡り外交
8月17日10時1分配信 日刊ゲンダイ
URLリンク(headlines.yahoo.co.jp)
北朝鮮が歴史的な豪雨に襲われている。「1967年の大洪水に匹敵する降水量」と分析する
気象専門家もいるという。すでに農地の流失や道路の寸断といった被害が出ていて、これが
農作物の収穫に影響が出るのは確実。もともと厳しい北朝鮮の食糧事情がさらに悪化しそうだ。
「数百万人が餓死したといわれる96、97年の再来になるかもしれません。大雨、洪水の被害は深刻で、
北朝鮮は関係各国に食糧などの援助を求めることになるでしょう。その結果、日本はとことん外交的に
孤立していく危険性があります」
こう言うのは、コリア・レポート編集長の辺真一氏だ。
北への強硬姿勢をバネに政権を手に入れた安倍首相と違って、国際社会は「ならず者国家」に寛容だ。
核施設の無能力化など「次の段階」を履行する前にもかかわらず、韓国に次いで中国まで5万トンの
重油支援に乗り出そうとしている。「支援の輪」が広がる中で発生した大洪水に対しても、各国が食糧支援を
実施するのは間違いない。
それでも安倍が支援を拒否すれば、日本は窮地に追い込まれる。
「これまでの日本政府の作戦は、北朝鮮が食糧難に陥り、助けを求めてきたら、拉致問題の再調査と
引き換えで援助するというものでした。安倍政権は、小泉首相が再訪朝で約束した25万トンの食糧支援
のうち半分を経済制裁でストップさせた。この12万5000トンを切り札に、北朝鮮から拉致問題での譲歩を
引き出す狙いだったのです。しかし、この大洪水で各国が食糧支援をしたら、日本の出番はなくなり、
拉致問題進展も遠のくばかりです。“お願いだから支援させて下さい”と頭を下げるコッケイな姿になりますよ」
(辺真一氏=前出)
改憲論議はもちろん、集団的自衛権の行使をめぐる憲法解釈の変更もできない今、北との対決は最後に
残った安倍カラー。
それを残しながら孤立を避ける綱渡りに失敗すれば、安倍は素直に看板を下ろし店じまいするしかない。