07/08/10 10:05:06 株 BE:760992588-DIA(161111)
韓国原子力研究院(大田市儒城区)は9日、保管中だった天然ウランが取り扱い上の不注意で一般廃棄物として
捨てられていたことが判明したと発表した。天然ウランは核燃料として使われ、そのままでは人体や環境に影響は
ないとされるが、濃縮ウランの材料になるため原子力法で厳重な取り扱いが義務付けられている。
同研究院によると、今年5月ごろ、院内に保管されていた天然ウラン約2キロ(ゴルフボールほどの大きさ)が
誤って一般のごみとして外部に流出したまま、行方不明になっており、追跡調査を行っているという。
国際原子力機関(IAEA)による調査に向けた準備を進める過程で、今週初めに紛失が判明したといい、
同研究院のハン・ボンオ広報部長は「科学技術部とIAEAに事実関係を報告し、流出経路を追跡している」と述べた。
研究院側は研究室内部に仕切りを設ける工事を行っていたところ、作業員が天然ウランをごみと勘違いし、
一般廃棄物と一緒に捨てたとみている。
すべての天然ウランは原則として研究院内の中央貯蔵施設で管理されていた。しかし、紛失したウランは
2004年にIAEAが査察を行った当時から核物質の搬出入を制限した研究室内に保管されていたという。
研究院側は、流出したウランは少量であり、研究用としては使えるが、単独で発電燃料や
兵器の原材料として使える量ではないと説明している。しかし、専門家は「核燃料物質が一般のごみに
交ざって流出したことは、韓国の核物質管理能力に対する国際信頼度に打撃を与えかねない」と指摘した。
ソウル大エネルギーシステム工学部の李銀哲(イ・ウンチョル)教授は「天然ウランが外部に流出した事故は、
ウランが他の用途に転用されたのでないかとの疑惑を生む。ウランをこれほどいい加減に管理していたとは
常識外だ」と非難した。
同研究院は2000年1月から2月にかけ、一部研究員が天然ウランから濃縮ウラン0.2キロを分離したことで、
核兵器開発疑惑が持ち上がり、04年9月にIAEA査察団が調査を行うなど、現在も長期的な調査対象になっている。
パク・スチャン記者
朝鮮日報/朝鮮日報JNS