07/08/01 05:45:40
くだらない人間が根も葉もないことをあれこれ騒ぎ立てても放っておくのが
大人の対応というものである。ムキになって青筋立てて反論しては相手の
思うツボだ。というのは百も承知の上でだが、米議会はなぜかくも愚かな選択を
したのだろう。
▼日本時間のきのう、米下院本会議で採択された慰安婦決議は、「性的奴隷」と
いったまがまがしい単語がちりばめられ、理性のかけらもない。第一、何を証拠に
「20世紀最大の人身売買」と断定しているのかさっぱりわからない。北朝鮮
お得意の反日プロパガンダ(宣伝)とうり二つだ。
▼その一方で、下院外交委員会は、アジア太平洋地域の安定や、テロとの
戦いでの日本の役割に謝意を示す決議案を採択したそうだが、御為(おため)ごかし
とはまさにこのことだ。同盟国の先祖の顔に泥を塗ったうえで、握手しようというの
だから、厚顔ぶりにあきれてしまう。
▼これまで小欄は、読者のみなさんから「対米追従が過ぎるのではないか」と
いったおしかりの手紙やメールを多数いただきながらも、国益のためには、
イラクなどで米国が展開しているテロとの戦いに日本も全面協力しなければ
ならない、と繰り返してきた。だが、それも日米の信頼関係あってのことである。
▼折しもテロ対策特別措置法の期限切れが迫っている。参院選で大勝利した
民主党の小沢一郎代表は、延長に反対の方針を明確にした。臨時国会の状況
次第では、インド洋で米英艦艇を支援してきた自衛艦は撤収に追い込まれかねない。
▼慰安婦決議をきっかけに日本でも反米感情が高まれば、アジアの平和と安定を
支えてきた日米同盟は、風前のともしびとなる。それを喜ぶのはいったい誰か。
米議会人は胸に手をあてて反省すべきだろう。
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