07/07/24 09:29:33 Yb+MipsD
【社説】アフガン奉仕団の撤収は当然の措置
アフガニスタンで拉致された23人のキリスト教信者が所属する京畿道城南市盆唐区のセンムル教会で
担任牧師を務めるパク・ウンジョ氏は23日、「アフガニスタンの人々が望まない奉仕活動は中断する」
と明らかにした。今も現地に残っている関係者に帰国の手続きを取らせるという。パク牧師は拉致被害者に
アフガニスタン行きを勧誘した韓民族福祉財団の理事長を兼任している。韓民族福祉財団も同日、
「残りの団員をいったん安全な地域に移動させることを前向きに検討したい」と発表した。
アフガニスタンでは今回拉致された人々とは別に、韓民族福祉財団が長期派遣した42人の人々が
現在アフガニスタンのカブールやカンダハル地域の病院・幼稚園・大学などで奉仕活動を行っているという。
教会や財団がこうした活動を見直すのは、当然のことだ。韓国のプロテスタント教会は173カ国に1万 6616人の
宣教師を送り込んでいる。これは米国に次いで世界第2位の規模だ。さらに現地の政府が宣教活動を厳しく
禁じている西南アジア、東南アジア、中央アジアのイスラム圏でも4700人余りの韓国人宣教師が活動している。
昨年8月には2000人のプロテスタント信者がアフガニスタンで大規模な行事を計画したが、アフガニスタン
当局に拒否され、帰国したこともあった。パク牧師は、奉仕団は医療・教育などを目的とした純粋なボランティア
活動を目的としているが、彼らが韓国の教会から来たことは現地ではよく知られていることだとしている。
アフガニスタンは、米国やヨーロッパなどのキリスト教国家に対するジハード(聖戦)を宣言し、アメリカ同時
多発テロの悪夢を主導したオサマ・ビンラディンが拠点を置いているところだ。それだけ反キリスト教の雰囲気が
強い地域ということだ。アフガニスタンや他の中東地域で起きている多くの事件や紛争の背景には、イスラム教
信者とキリスト教信者との間のあつれきが存在する。宗教間の対立は、民族や主義主張の違いによる
対立よりもさらに深刻な事態を引き起こしうるものだ。
ボランティア活動は結構なことだが、この多文化・多宗教の時代に、よりによって宗教間の憎悪が先鋭化
しているアフガニスタンのような地域に出掛けていって活動するのには大きな危険が伴う。そうした行動の前に、
まずは現地の状況をよく把握し、理解することが何よりも重要だ。
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