07/07/20 16:25:44
韓国はニセ修士・博士の天国なのか。
偽造された学歴証明書で周囲をだましたり、何の証明もなしに言葉だけで虚偽の学歴を前面に
押し出して教授や講師になるといった唖然とするような事件が後を絶たない。今も韓国社会の
あちこちで第2、第3の「シン・ジョンア」が社会を欺きながら活動を続けているものと思われる。
こうした実態について、それなりの学歴証明書と人脈さえあれば「ニセモノ」が十分に通用する
社会の雰囲気と、「ニセモノ」を見分けることのできない後進的な社会システムが原因だと専門家は指摘する。
◆ニセモノの実態
昨年3月に金を支払ってロシアの音楽大学でニセの修士と博士の学位を取得した120人が検察に
摘発された。彼らはブローカーに2000万ウォン(約270万円)を支払ってニセの学位証明書を手にした。
実際にロシアを訪問したのはわずか1週間。彼らの中には大学講師はもちろん教授まで含まれており、
自分たち同士で「ロシア音楽協会」なる団体まで結成し活動していた。
一方、2002年までテレビ番組にレギュラー出演していたファン・インテ氏のケースはこうだ。
ソウル大学経済学科を卒業後、CNN記者、マゼランファンドのファンドマネージャーなど華麗な
経歴を誇る有名人として幅広く活動していた。しかしファン氏の経歴はすべてが捏造されたものだった。
大卒検定試験の一部科目に合格したに過ぎず、米国留学や職務経歴もすべてが虚偽だった。
ホテル従業員出身の米国人A氏(37)は2004年に米国コロンビア大学で修士、セントラルミシガン大学で
博士学位を取得したとして学位証明書を偽造し、ソウルのある私立大学英文科助教授として
採用されたことがある。また、今月にも非認可の米国の大学で取得した博士学位を本物のように
見せかけ、学術振興財団に報告していた光州教育大学教授が警察に摘発された。
◆問題だらけの学位管理システム
このようにニセモノが我が物顔で活動している中で、偽造を防ぐ対策には問題が多い。学歴詐称が
あまりにも多くなると、教育部は昨年秋に韓国学術振興財団内に研究倫理タスクフォース(TF)
チームを設置した。しかし今のところニセモノを摘発する機能には問題が多くあるのが実情だ。
とりわけ米国の法学分野、音楽分野、神学分野などの博士学位取得者は学術振興財団への報告が
義務付けられていない。そのため、これらの分野が学位詐欺犯の標的になっている。それだけではない。
政府当局では学位詐欺がどのような形態でどれだけの数にのぼるのかについての実態をまともに把握できていない。
現行の高等教育法によると、外国で博士学位を取得した場合、帰国後6カ月以内に教育人的資源部傘下の
韓国学術振興財団に届け出ることになっている。オンラインで個人の経歴や学位の内容などを先に入力し、
その後学位証明書のコピーや論文などを書類と共に提出する。学術振興財団は書類を確認して届出の
確認書を発行し、論文は韓国教育学術情報院に登録される。しかし財団は書類が条件を満たしたことを
確認すると届出の確認書を発行するだけで、学位を授与した大学に確認・照会をすることはない。また、
届けをしないことによる不利益もない。財団関係者は「届出の制度は韓国で活動する外国学位保持者の
実情を把握するためのもので、学位や論文の検証を行うための制度ではない」「学位や論文が偽造された
ものかどうかは各大学が教員を採用する際に検証すべきものだ」と述べた。しかし一部の大学ではこの
検証手続きがまったく機能してないケースが少なくない。今回問題となった東国大学のシン・ジョンア教授がその代表的な事例だ。
ソウル大学統計学科の朴聖炫(パク・ソンヒョン)教授は「不正な方法で出世しようとする社会の風潮が
ニセ学歴事件を生み出している。学校による学位検証がもう少し徹底されなければならない」と述べた。
■図
博士学位検証手順
URLリンク(file.chosunonline.com)
外国博士学位取得届けの現状
URLリンク(file.chosunonline.com)
■ソース
URLリンク(www.chosunonline.com)
URLリンク(www.chosunonline.com)