07/07/04 18:51:05
昨年秋、自宅の暖房器具が故障した。マンションの管理会社に何度も電話し、手紙を書いて
ファックスと書留郵便で送った。ついに直接訪ねたところ、「修理スタッフが電話するので
待ってほしい」という答えが返ってきた。だがその後、業者が1回点検に来ただけで、
年明けまで何の連絡もなかった。冬の間、暖房のない部屋で、わたしたち家族は服を何枚も
着込んで過ごす羽目になった。管理会社が規模の大きな不動産会社だからなのか、
家賃だけはしっかり取られたが、顧客の要望への応対ぶりは最悪だった。
一方、パリ警察庁の交通課から「あなたに関係すること」とだけ書かれた出頭通知書が
来たこともある。一体何なのか、もしかして運転免許の取消しではないか、と不安に思いつつ
警察へ向かった。だが警察では多くの人が順番を待っており、わたしも番号札を取って
何時間も待った。そしてようやく私の番になり、窓口で担当の職員が出頭通知書をざっと見て、
免許証関連の書類に一通り目を通した後、「何で来たの?何も問題ないから帰っていいよ」
と告げられた。結局、わたしは半日も無駄足を踏まされたというわけだ。
「先進国」であるはずのフランスで、こうした「後進国」も顔負けの無茶苦茶な経験が日常茶飯事に
なっている。他の韓国人駐在員たちと集まって経験談を語り合っているうちに、
「フランスは今後どんな国になっていくのか」ということが話題の焦点になった。
「こんなにのろまで効率の悪い国はそのうち没落するだろう」と怒りをぶちまける人もいれば、
「あれでもまだ繁栄しているところを見ると、何か目に見えない競争力でもあるのではないか」という主張も出た。
こんな時、わたしは前者に同調してきた。何事にもせっかちな韓国では想像すらできないようなことを、
ここフランスで経験するたびに、非常にイライラさせられるものだが、同時に内心では快哉(かいさい)を
叫んでいる。「今に見てろ。10年後、20年後にはきっと韓国がフランスに追い付いているはずだ」と。
経済規模を表わすGDP(国内総生産)で世界6位のフランスと12位の韓国を比較する時も、
わたしは韓国の未来を信じ、いつも甘く評価してきた。それは手がつけられないほど高揚した
愛国心によるものでも、抑圧された感情によるものでもない。
■ソース
【コラム】再び立ち上がった欧州の「怠け者」たち(上)
URLリンク(www.chosunonline.com)
【コラム】再び立ち上がった欧州の「怠け者」たち(下)
URLリンク(www.chosunonline.com)