07/06/30 17:35:59
北九州に在日歴史館 「共生目指す拠点に」 コリアン人権闘争 歩み刻む 小倉北区の大韓基督教会
在日コリアンの権利獲得運動を振り返る「在日歴史資料館」(仮称)が、北九州市小倉北区大田町
の在日大韓基督教会小倉教会(朱文洪(チュムンホン)牧師)の敷地内に開設される。同教会から
全国に波及したとされる指紋押なつ拒否の取り組みを中心に、文書や映像などを展示し「真の共生
社会をつくる拠点」を目指す。建設中で、9月に完成予定。こうした資料館設置は「九州では初め
てだろう」と朱牧師は話している。
同教会では、1970‐90年代に在日の人権運動をリードした故崔昌華(チォエチャンホア)氏が
牧師を務めていた。崔牧師は訴訟などを通して、外国人登録証への指紋押なつ拒否運動を展開、
同教会で100時間のハンガーストライキをしたこともある。自分の名前を日本語読みしたNHK
を相手取り、損害賠償額1円の「人格権訴訟」を提訴。99年に押なつ制度は廃止され、民族語
読みも定着した。こうした経緯から同教会は、在日の人権闘争の「聖地」とされる。
資料館は、来年、在日への布教開始から100年を迎えるのを記念し、九州・沖縄・山口の牧師、
信徒の代表でつくる西南コリアンクリスチャンセンター(西南KCC、本部・同教会)が設ける。
新設する教会堂と牧師館に併設する形で、鉄骨2階建て延べ約330平方メートルの集会施設を
建設、その1階を同館に充てる。
展示資料は、在日の運動家や支援者ら6人でつくる作業委員会が収集。崔氏の裁判記録、崔さん
の長女で押なつを拒否し、永住権を一時失ったピアニスト善愛(ソンエ)さんの記録映像などが
候補に挙がり、強制連行問題に取り組んでいる福岡県田川市の作家林えいだいさんから保存資料
提供の話もあるという。
開設後は同館を核に、周辺にある在日の追悼・記念施設をめぐる活動にも力を入れる。崔氏を
継いだ朱牧師は「運動の足跡を広く伝え、異質なものを受け入れにくい日本社会を変える発信地に
したい」と話している。
=2007/06/30付 西日本新聞朝刊=
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