07/06/25 02:04:32
米産牛に対抗、韓国ブランド「麦韓牛」
焼き肉が自慢のお隣、韓国で今、「安くておいしい韓国産牛肉」の開発が注目を集めています。
その背景には今年、アメリカとのFTA=自由貿易協定が締結されたことによる、安いアメリカ産
牛肉との生き残り競争があるのです。
韓国南部の町で先月開かれた「韓牛祭り」。アメリカとのFTA締結という衝撃が冷めやらぬ中、
全国から畜産関係者が集まりました。
政府から優秀ブランドに認定され注目を集めている、地元キムジェ市の牛肉です。
この「優秀」のお墨付き、秘密はエサにありました。それは「麦」。キムジェ市は韓国有数の産地です。
食生活の変化に伴い需要が減る一方の麦を、牛に食べさせれば一石二鳥。そんな発想から、麦を
使った新しいエサを開発。経済特区に指定されるまでになったのです。
肉はおいしいと評判。コストも下がり、しかも安全。韓牛祭りに訪れた畜産業者も、一番の目的は
麦のノウハウを学ぶことです。
「(今は輸入飼料を使っているが)麦を使えば生産コストが助かります。麦は米を作った後の田んぼで、
冬に栽培して利用できますから」(講習参加者)
麦は茎、葉、実のすべてを使い、発酵させることで栄養価が高まります。無農薬の麦を食べた
牛のフンを肥料として利用すれば、有機農法のサイクルが生まれ、肉の安全性を担保できます。
この畜産農家では麦を取り入れたことで、エサ代を3割も減らしました。
「麦を栽培して食べさせれば、(品質とコストで)競争力がつきます」(キムジェ市の畜産業者)
「FTAという危機はチャンスに変えられると思う。“麦韓牛”は、まさにその原動力になると期待しています」
(全羅北道韓牛組合長)
首都圏に15のチェーン店を展開するこちらの店では、キムジェ市のブランド、麦韓牛だけを専門に扱っています。
一番高い肉は100グラムで1500円です。
今後、安いアメリカ産牛肉との競争力が試されることになりますが、韓国と同様、FTA交渉に農畜産業の
市場解放問題がつきまとう日本にとっても、大いに参考になるかも知れません。(24日16:08)
[24日22時14分更新]
TBS NEWSi
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