07/06/16 01:31:21
音楽活動で人権啓発 「大池中学校PTAおやじバンド」 「共生」実践 進む相互理解
【大阪】在日同胞と大阪市立大池中学校の校長を含む教職員、
PTA役員らで構成する異色のグループ「おやじバンド」が生野区で
静かな人気を呼んでいる。各地での公演活動は同校生徒の元気を呼び起こし、
音楽を通じた人権啓発活動として高く評価されている。
大池中学校は韓国・朝鮮籍の生徒が約半数。韓半島にルーツを持つ生徒も加えれば、
その割合は8割近い。在日同胞比率が全国でも最も高い公立中学といえる。しかし、
06年までは在日のPTA会長が誕生することは一度もなかった。それは「まったくの偶然」ではなかった。
問題が表面化したのは04年度のPTA選挙のとき。会長のなり手がなく、それならばと、
高用哲さんが立候補した。ところが、現役役員はもとより歴代会長から
「要職に就くのは日本人であることが当然」という意見が出た。
「在日はずしはおかしい」という声の一方で高さん自身も
「日本人社会との対立を避けるべきだ」というためらいから副会長に甘んじた。
混迷のなか、同校校長と教頭、教職員らがPTAの関係修復へコーディネート役を買って出た。
「子どもたちのためになにができるか」を討論し、一緒に映画「パッチギ」を見た。
意見交換を重ねるなか「大人が頑張っている姿を見せよう」との意見で一致、
「おやじバンド」の結成につながった。
初舞台は06年2月、東成区民ホールでの「ワイワイ・フライデー」だった。
まだ、練習が十分でないから楽器演奏がままならない。
アカペラで「アリラン」を歌ったところ、喝采を浴びた。「反省会」を重ねるうち、
いつしか「差別をなくすために何をするべきか」を本音で語れるようになったという。
06年5月、在日のPTA会長が誕生した。大池中学校60年の歴史で初めてのことだった。
この間レパートリーは7曲に増えた。目標は30曲だ。
(2007.6.13 民団新聞)
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