07/06/14 12:45:23
日本とロシア本土を結ぶ初の定期フェリー航路の開設を目指し、新潟の運送会社などが立ち
上げた北東アジアフェリー航路投資株式会社(中山四郎治社長)は13日、日本、ロシア、中国、
韓国の4カ国共同出資で新潟市に立ち上げる予定だった運航会社の本社を韓国の束草(ソクチ
ョ)市に置くことになったと発表した。当初10%を予定していた韓国側の出資比率が5割超となり、
今後、同航路を巡る主導権は韓国側に移ることになる。
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これまでの4カ国の合意では、航路の運航会社は立ち上げのための資本金計300万ドルを各
国から募り、本社は新潟市に置くことになっていた。その際の出資比率は、日本40%、ロシア30
%、中国20%、韓国10%を予定。日本では今春、中越運送(本社・新潟市)、富士運輸(同)の2
社を主力とする投資会社を立ち上げ、予定されていた今年6月の就航を目指していた。
しかし、新潟港―トロイツァ港(ロシア)―束草港を結ぶ航路は、韓国のフェリー会社「東春フェリ
ー」がすでに就航している航路を利用することや、フェリーや乗組員も同社が出すことなどから、
合意後に韓国側が出資比率の増加を主張。就航が大幅に遅れ、早くても8月という時期にまでず
れ込んでいる。
今回の変更について、日本側投資会社の三橋郁雄専務は、韓国側の出資比率が51~55%程
度になるとの見通しを示し、「フェリー運航に、経験と知識のある韓国側に強いリーダーシップを与
えることで、航路がスムーズに運営できると考えている」と述べた。日本の県にあたる江原道、束
草市も出資に参加するという。
日本側の窓口となっていた環日本海経済研究所(ERINA)の関係者は「運航の主力を担当する
東春フェリーの現場サイドからすると、指揮命令系統が単純化されてメリットがある」とみる。その
一方で「出資する日本側に主導権も発言権もなくなってしまう恐れもある」と指摘している。
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