07/06/08 18:08:33
タイでもジェンキンス氏手記
佐渡市の拉致被害者曽我ひとみさん(48)の夫ジェンキンスさん(67)の手記「告白」が、
7月にもタイで出版される見通しとなった。北朝鮮に拉致された疑いのあるタイ人女性、
アノーチャー・パンチョイさん=失跡当時(23)=について記述されており、関係者は
出版によってタイ国内でも拉致問題への関心を高めたい考えだ。
タイ・チェンマイ在住の大学専任講師、海老原智治さん(36)が代表を務める「北朝鮮に
拉致された人々を救援する会チェンマイ」が、昨年2月にタイ語版の版権を取得。
海老原さんの知人で千葉県在住のタイ人大学講師、斎藤スワニーさんが無償で翻訳を
担当し、約1年かけて仕上げた。
タイ語版では、ジェンキンスさんが北朝鮮から持ち帰ったアノーチャーさんの写真を
掲載するほか、アノーチャーさんの生い立ちも新たに加筆する計画。
自費出版だが、1200冊をめどに近く印刷する予定だ。
海老原さんは国際電話取材に対し「タイでは拉致問題と北朝鮮の事情がまだ結びついて
いない。ジェンキンスさんの北朝鮮での苦難と証言を合わせて発信することは大きな
意味を持つ」と話している。
アノーチャーさんは1978年7月、マカオで失跡。ジェンキンスさんは「告白」の中で、
アノーチャーさんとみられる女性が84年から89年まで、曽我さん夫妻と同じアパートで
暮らしたと明かしている。
同書は米国での出版も計画されている。ジェンキンスさんは「本がいろいろな言語で
出版されることで拉致について知ってもらえるのはうれしい」と話している。
新潟日報2007年6月8日
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