07/06/07 23:22:40
中国の胡錦濤国家主席が主要国(G8)首脳会議に出席、地球温暖化問題への立場を表明する。
途上国として発展の「権利」を主張するにとどまらない温暖化防止をリードする論議を期待したい。
中国は地球温暖化問題の隠れた主役だ。化石燃料を大量に消費する急速な経済発展を遂げながら、
環境対策が遅れている。温室効果ガスの排出量が世界一の米国を追い越すのは時間の問題といわれている。
中国自身も、これを意識しており、胡主席のサミット出席を前に、初めて気候変動に対する総合的な対応計画を発表した。
「温暖化大国」の中国が問題に取り組む姿勢を、はっきりさせたことは歓迎したい。
しかし、中身を見ると二〇一〇年に一定の国内総生産(GDP)を生み出すためのエネルギー消費量と
二酸化炭素(CO2)の総排出量を〇五年に比べ20%削減する目標を掲げたにとどまった。
既に決定した第十一次五カ年計画(〇六-一〇年)を大きく踏み出すものではない。
しかも、中国は毎年、10%程度の経済成長を続けており、これで温室効果ガスが削減されるのかどうか、はっきりしない。
会見で計画を発表した国家発展改革委員会の馬凱主任(閣僚級)は「排出削減の量的な目標は受け入れない」と明言した。
馬主任によると、地球温暖化は先に経済発展を遂げた先進国が、まき散らした温室効果ガスに原因がある。
途上国には発展を続ける権利があり温暖化には「共同だが区別のある」責任が認められるべきだという。
また、最大の温室効果ガスを排出している米国が削減目標を受け入れていないことを指摘。
「米国が減らさないなら、中国も減らさないと言えるはず」とも述べた。
しかし、馬主任も認めたように責任をなすり合っているうちに温暖化は進む。中国自身の温暖化も深刻で
「百年来、年平均気温は毎年〇・五-〇・八度の上昇を続け」「一九八六年から二十年連続で暖冬が続いた」(中国気候変動対策国家計画)。
影響は周辺国に及んでおり日本でも黄砂や酸性雨、最近では中国発の光化学スモッグまで問題になった。
中国は国際問題でしばしば米国の独善と専横をけん制してきた。
地球環境問題で独自の温暖化対策を打ち出し世界をリードすればイメージは大きく改善する。
日本政府も「美しい星」を目指し温暖化対策を政策の柱に据えることを表明した。
この問題で両国が連携し協力を深めれば両国関係の新しい地平が切り開けるだろう。
ソース:中日新聞
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