07/06/04 12:40:04
「あの丘の上に岩壁が見えるでしょう。来年あそこから国産ロケットが宇宙に向けて飛び立ちます」
今月1日、韓国の南端、全羅南道高興郡蓬莱面にある外羅老(ウェナロ)島。麗水空港から車で2時
間、その後30分船に揺られると、南海の島が目に入ってきた。そこに新たな宇宙開発の歴史を刻む
羅老(ナロ)宇宙センターがある。ミン・ギョンジュ・センター長(54)は「宇宙センターの完成は目前。
来年末にも国産初のロケットKSLV-1があそこから韓国の科学衛星を搭載し、宇宙に向かって打ち
上げられる」と語った。
5月末現在、羅老宇宙センターの土木工程率は97.4%、発射台を除く建築工程率は98.1%に達している。
総工事費2649億ウォンを投じ、2003年8月の着工から約4年の大工事は最終段階に入っている。
来年3月に建築工事、次いで6月に土木工事が完了すれば、韓国は世界で13番目に宇宙センターを持
つ国になると同時に、自主開発した人工衛星を自力で打ち上げる9番目の「スペース・クラブ」会員国と
なる。
現在、羅老宇宙センターでは最も重要なロケット発射台の基礎工事が行われている。
外羅老島は岩でできているため、これまでほとんど開発が行われていなかったが、今回は逆にそれが
メリットとなった。ロケットを発射するには強い土台が必要だからだ。
羅老宇宙センターのイ・チョルヒョン博士(41)は「私たちとロケットを共同製作しているロシアの上院か
ら近く承認が出れば、発射台の建設は加速化するだろう」と話す。
今年2月に現代重工業は航空宇宙研究院と協約を結び、韓国の技術で発射台を開発している。
ところで外羅老島は、宇宙センターとして最適の地ではなかった。人工衛星を宇宙に打ち上げるには、
地球の自転する力を利用しなければならないが、そのためには赤道に近ければ近いほど条件がいい。
当初、済州島が候補地に挙げられていたのもこのためだ。ところが、済州島民の反対に遭い、外羅老
島にチャンスがめぐってきたというわけだ。
遊覧船「宇宙スター号」のチェ・ヨンシク船長(52)は「地元からロケットが打ち上げられるとは、本当に
すばらしい。どこを見ても絶景が広がっており、一度訪れると忘れられない場所」と胸を張って言った。
羅老宇宙センターは150万坪の敷地に発射台システムをはじめ打ち上げ管制塔、ロケット総合組み立
て棟、宇宙体験館(教育PR館)など13の建物からなる。宇宙センター周辺の気象データを収集する気
象観測所も近くの馬伏山に建てられる。また、ここから打ち上げられたロケットの飛行情報を受信する
追跡レーダーや、リモートコントロールのデータを受信する済州追跡所は昨年末、済州島南済州郡表
善面下川里に完成している。
ミン・センター長は「ロシアとの共同製作で打ち上げられるKSLV-1以降は、韓国の独自技術だけでKSL
V-2を開発し、ここから打ち上げる方針」と自信を見せた。
今、外羅老島民の視線は一斉に宇宙に向けられている。
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