07/06/03 22:00:47
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（ソウル=ニューシース）‘J-ポップの王女様’として知られたグループ‘ZARD’のボーカル坂井和泉
が5月28日亡くなった。享年40歳。（中略＝日本での業績説明）坂井和泉の死は日本のポップ界として
はかなり衝撃的な事件だ。また韓国国内の幾多のJポップファンにも切ない一日だった。しかし、坂井
和泉の死についてこちら韓国で考えてみなければならない部分は別にある。
先に、韓国で広く大衆に知られていないと思われた坂井和泉の死がどうしてこのようにメディアと大
衆の関心を引くのか。理由は実は単純だ。ZARDは‘思ったより’韓国人に広く知られたアーティスト
だったということだ。それなら、日本国内でも極端に神秘主義路線で有名なZARDが韓国人にこのよう
に親しいわけは何だろう。
ZARDは単純にJポップファンにだけアピールしたアーティストではなかった。ZARDは珍しくも‘日本音
楽’自体にあまり大きな関心がない階層まで吸収した。ZARDは国内の日本アニメファンにかなり親し
い存在だった。かなり多数のZARDファンは「スラムダンク」TV版4期のエンディング曲‘マイフレン
ド’と「名探偵コナン」4期オープニング曲「運命のルーレット廻して」を筆頭にしたTV版と劇場版主
題曲で彼女を初めて知った。
ZARDはまた韓国国内スポーツファンにも親しみのある存在だった。彼女の最高ヒット曲「負けない
で」は日本の代表的なスポーツ応援歌だ。第88回日本全国高校野球選手権大会入場行進に使われたこ
の曲は、以後日本スポーツ競技の応援歌として確固とした地位を占めた。単純で軽快な曲調と進取的
な歌詞はスポーツ応援歌として適格だった。韓国で言えばユン・ドヒョンバンドの「オー・必勝コリ
ア」のような歌だ。このせいで、韓国と日本との各種スポーツ競技でも「負けないで」が熱唱される
姿がよく国内TVにも映されたし、知りたいと思って歌を調べた人々も少なくない。
最後に、ZARDは国内にリメークされた曲が2曲ある。イ・スヨンがZARDの‘グッドデー’を‘グッドバ
イ’という題名でリメークした事がある。また、KBS青少年ドラマ‘四捨五入’の主題曲で「負けない
で」の翻案曲「チジマ」がTVラジオ電波に乗った。イ・スヨンのファン、そしてドラマ主題曲に関心
ある人々は皆ZARDの名前を知っていたし、所属会社Beingで進行された韓国グループジュエリーとの出
会い、パク・チョンアの「負けないで」熱唱などでアイドルバンドファンにまでも親しい存在だった。
このように、アニメ、スポーツ、そして国内歌手リメークによるZARDの独特の国内での認知度は、韓
国大衆音楽の海外進出に一味違う路線を提示してくれる。単純な音楽、ミュージシャンの直接進出だ
けが能ではないということだ。日本で‘タイアップ’と呼ぶ映像コンテンツ挿入曲戦略に目を注いで
見なければならない。韓流ドラマブームに乗ってミュージシャンが挿入曲を通じて紹介されるやり方
も充分に考えられる。
韓国語で歌われたシングルで、日本で一番高い販売高をあげたアルバムは"Ryu"の「冬のソナタ」挿入
曲「最初から今まで」であったことを思い出してみる必要がある。「チャングムの誓い」主題曲「オ
ナラ」もやはりアジア全域でカルト的な人気を得た。韓国はこれまでドラマ主題曲の選定にまったく
疎すぎた。直接的なアルバム販売収益につながらないという判断のためか、ミュージシャンたちの参
加意欲も低かった。
しかしやはり、韓国を除いたアジア市場には‘タイアップ效果’が確かに効果がある。もうまともに
腰を据えたドラマジャンルを通じてアジア圏にミュージシャンを自然に紹介するやり方も充分に考え
て見られる。同じように、スポーツ競技の応援歌で主に使われる曲を全幅的に紹介してみるやり方や、
海外でのリメークに手厚い姿勢を取ることも‘間接的進出’の戦略で必ず考慮してみるに値する。ミ
ュージシャンの直接進出はその後に成り立つ方がずっと安全で賢明だ。
（中略）
結局、坂井和泉の死によって触発された関心が私たちに本当に伝えていることは、一美貌の女性ミュ
ージシャンを失ったというセンチメンタル次元の懐古ではなく、一つの新しい市場、新しい概念の
‘音楽商品’路線を開拓した指標となる人物に対する研究の必要性であるわけだ。
イ・ムンウォン/大衆文化評論家
ソース：ニューシース(韓国語)'ZARD'の生と死そして韓国芸能界（抄訳）
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