07/05/24 14:47:21
情報隠し感染拡大? 手足口病 2人死亡 中国山東省 「謎の奇病」デマも
【北京24日傍示文昭】
中国各紙によると、中国山東省臨沂市で主に乳幼児がかかる感染症「手足口病」が流行し、
24日までに981人が感染、1歳の男児ら2人が死亡した。同市では今月に入って多くの
感染が確認され、市民の間では「謎の奇病が大流行」とのうわさが広まったが、地元衛生当局は
最近まで感染者数を発表していなかった。各紙は当局の情報隠しが感染を拡大させたと批判している。
中国では2003年、政府が情報隠しを図ったため新型肺炎(SARS)の被害が拡大した。
今回も地元当局が市民のパニックを恐れて意図的に情報隠しを行った可能性が強く、
市民への迅速な情報開示が徹底されていない現状を露呈した。
手足口病は手や足、口の中に水疱(すいほう)ができ、発熱するのが特徴。同市内で同様の症状が
出る児童が相次いだため「謎の奇病」とのうわさが広がり、今月上旬にネット上で「20人以上の
児童が死亡した」などのデマが流れた。
臨沂市衛生局は今月12日、ホームページでこのデマを否定した上で「患者は293人で、死者は1人」
と初めて公表。当局者は新聞晨報の取材に対し「数字を公表しなかったのは民衆がパニックを引き起こす
のが怖いからだ」と説明した。一方、山東省衛生庁は各紙の取材に対し「患者数は言えないが、
293人も感染していない」と臨沂市の発表を否定していた。
21日、同庁は初めて患者数と死者数を発表し、609人は回復したが、191人がまだ入院治療を
受けていることなどを明らかにした。
=2007/05/24付 西日本新聞夕刊=
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