07/05/18 14:41:12
甘い香り若者誘惑/フレーバーたばこ流行
イチゴやメロン、オレンジ、バニラ、チョコレート…。アイスクリームさながらの
種類がそろうフレーバー(香り)系たばこ。独特の甘い吸い心地が特徴だ。
人気漫画の登場人物が愛用している影響もあり、県内では一、二年前から
若者を中心に流行の兆しを見せている。一方、「オシャレ」「おいしそう」といったイメージに引きずられ、
未成年者の喫煙が助長されるのではないかといった懸念の声も。
県警は店員の目の行き届く場所で売るよう販売業者らに協力を呼び掛けるなど、
未成年者が「甘い誘惑」に引き込まれないよう警戒を強めている。(鈴木実)
たばこ卸売業者などによると、県内でフレーバー系たばこが出始めたのは二〇〇二年ごろ。
それ以降、「DJミックス」「ブラックデビル」「ピール」「ブラックストーン」など
さまざまな銘柄のたばこが出回るようになった。
販売店や卸売業者は「ここ数年で急に人気が出た」と口をそろえる。
香りを楽しみたい本格的な喫煙家のほか、流行に敏感な若者が主な購買層だ。
流行に拍車を掛けたのは、〇五年、〇六年と続けて映画化された人気漫画「NANA(ナナ)」。
登場人物の男性がフレーバー系のたばこを吸っており、
主人公ナナが活動するバンドの名前もその銘柄名に由来する。
那覇市内のたばこ販売店の従業員は「バンドをしているような若者もよく買いに来る。
明らかにまだ未成年の顔をした子が来たので、断ったこともある」と話す。
たばこの一つを手に取ると、封を開ける前から甘い香りが漂う。ピンク色のカラフルな外装は、
表示がなければまるでお菓子のようだ。
一方、ニコチン、タールなどの成分や価格は一般のたばこと大差ない。
那覇署は昨年から今年にかけて、自動販売機でこれらのたばこを扱っていた
那覇市内のホテルなどに対し、店員がしっかり年齢確認をできるよう対面販売にしてほしいと協力を要請した。
県警のまとめによると、〇六年に喫煙で補導された未成年は一万一千四百三十三人。
昨年は少年補導職員が昼間の街頭補導活動を強化したため、
例年と単純比較はできないが、ここ五年間では最も多かった。
県警少年課は「印象はおしゃれでも、たばこであることに変わりはない。
年齢が若いときに喫煙を始めるほど依存度が高まってしまう。
未成年者が安易に手を出さないよう周囲も気を付けてほしい」と話している。
沖縄タイムス
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