07/05/16 01:52:39
ダルフール紛争にからみ、米議会で「北京五輪ボイコット」発言 中国政府は対応に苦慮
2008年の北京オリンピックにからんで、中国政府が対応に苦慮している。
中国政府が最大の投資国であるスーダンのダルフール紛争で、影響力を行使しないことに
欧米がいら立ちを見せ始めている。
「1つの世界 1つの夢」のスローガンのもと、2008年8月に開幕を控える北京オリンピック。
着々と準備が進む中、「ジェノサイド(大量虐殺)オリンピック」との言葉が飛び交った。
8日、アメリカ下院の本会議で、アラン・ウルフ議員は「中国が今やっていることは、1930年代に
ナチスがやったことと同じだ」、「オリンピックのボイコットを考えることは正しい」と述べた。
アメリカ下院の本会議で飛び出た「北京オリンピック・ボイコット発言」。
共和党の有力議員であるウルフ氏の一言で、対中国非難が一気に噴出した。
108人の下院議員が署名した中国・胡錦涛国家主席あての書簡には、推進役のウルフ
議員の署名が最上段にあり、以下108人の署名がずらりと並んでいる。
この火種の原因は、過去4年間で20万人が殺害され、200万人以上が難民となっている
アフリカ・スーダンのダルフール紛争で、書簡では「虐殺を支援しているスーダン政府に
中国が巨額の援助を与え、虐殺を阻止するための行動をとっていない」と警告している。
ウルフ下院議員は「中国はスーダン政府へに援助し、爆弾やヘリコプターを提供、アラブ人の
民兵組織を招き入れ、殺害やレイプなど悪事を可能にしてきた」と述べた。
2007年2月、胡錦涛国家主席がスーダンを訪問するなど、近年、積極的にアフリカ資源外交を展開している中国。
中でも、スーダンには肩入れし、原油の大半を購入、大型油田開発にも携わっている。
こうした背景から、中国は国連が検討する対スーダン制裁措置に一貫して反対の姿勢を示してきた。
ダルフール問題は、フランス大統領選でも火花が散っていた。
5月初めに行われたテレビ討論会で、ロワイヤル候補は「オリンピックのボイコットも含めて、中国に
対する圧力をかけるべき」と中国のダルフール政策を批判、国連の決議に賛成を求める場面もあった。
一方、サルコジ次期大統領は「わたしの見方は、あなたと異なります。わたしは中国での開催に好意的です」と述べた。
国際社会から非難を浴びる中国だが、15日に行われた定例会見では、「ダルフール問題に対する
建設的、積極的な努力をアメリカ議員が正しく理解することを望む」と正当性を主張した。
一方で、先週、ダルフール紛争に対応する担当ポストをつくるなど、批判の矛先をかわそうとする動きも見られる。
台湾の聖火リレールート問題や施設整備の遅れなど、課題が山積みの北京オリンピック。
2008年8月、中国は「1つの夢」をかなえることができるのか、注目される。
ソース:URLリンク(headlines.yahoo.co.jp)
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