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去る23日、日本映画「明日の記憶」試写会場でしばらく妙な状況が演出された。
広報のため訪韓した俳優、渡辺謙にあるインターネット媒体記者が「俳優ではなく日本人
渡辺に聞く。安倍総理の慰安婦問題認識に対してどう思うか」と問うたからだ。「ラスト
サムライ」などハリウッド映画にも出演した老練な俳優、渡辺謙は「その問題については
言うことがあまりにも多くて、次の機会に話す」と笑って‘危機’を脱した。
最近、米国バージニア工科大では悲劇的な銃器乱射事件が発生した。犯人が韓国系チョ・
スンフィ氏という事実が明かされると、一部から異例の‘残念’と‘謝罪’発言が相次い
だ。韓国の新聞1面には連日犠牲者を哀悼する写真と記事が載せられ、駐米韓国大使は犠
牲者を哀悼する断食を提案した。
全然関係なく見える二つの場面を続けて並べたことには理由がある。
ここには「民族の連座制」と呼ぶに値する一種の共犯意識が背後にあるという判断のため
だ。一部の日本政治家の過去認識は批判を受けるべきだ。しかし、ただ日本国籍を持って
生まれたからといって、過去に対して韓国人に毎度、頭を額付いて罪の思いを伝えなさい
と強要することはできない。
渡辺謙に対する質問には「日本が過去、韓国に行った行為に対して、日本人として罪の思
いを感じないか、謝罪しなさい」という要求が含まれているようだ。しかし、アルツハイ
マー病にかかった中年男性の話を描いた映画を広報しに来た俳優に、過去の反省を要求す
ることは適切ではない。
チョ・スンフィさんに対する非難とアメリカ人犠牲者に対する身代わりの謝罪も似たよう
な脈絡だ。ある韓国人らはまるでチョさんを過って育てた末の息子ほどに思っているよう
だ。それで犠牲になったアメリカ人に対して親の心情から頭を額付いて謝罪する。しかし、
厳密に言ってチョさんが行った悲劇的事件は、韓国人固有の遺伝子のためではない。チョ
さん個人の精神的未熟と共にアメリカの緩い銃器規制、警察の未熟な対処、適応力が不足
な移民者を包容することができなかったアメリカ社会の雰囲気などがかみ合った問題だ。
韓国人、日本人はそれぞれ一つの均質な固まりではない。韓国、日本という国籍を持った
個人の集合体であるだけだ。私たちは不合理な民族的連座制のくびきを担ったまま、それ
をまた他人に強要しているのではないか。この民族の連座制は人種主義に発展する可能性
があり、もっと危ない。
パク・スンチャン記者
ソース:(韓国語)[文化手帳]日本俳優に‘過去の事’を問う社会
URLリンク(news.khan.co.kr)
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