07/04/22 14:32:08
韓国では、米バージニア工科大学で起きた韓国系学生による銃乱射事件の波紋がまだ続いている。
盧武鉉(ノムヒョン)大統領が声明を出して哀悼の意を表明した後も、ソウルの米国大使館前では
号泣して悲しみを表す市民がいる
▲日常茶飯事のような反米デモから様変わりした。ソウル新聞の風刺漫画「漫評」は連載中止に
追い込まれた。ブッシュ大統領が「一度に33人。米国の銃器は優秀だ」と演説している漫画が、
不謹慎だと韓国世論の非難を浴びたためだ
▲実は新聞社自身が不適切と判断して、遅版では別の漫画に差し替えていたのだが、ネットに転載
されて広まり、漫画家の謝罪ではすまなかった。「在米の日本人学生が広めている。韓国人学生は
外出もできない」などと、被害者意識の矛先を日本に向ける新聞報道もある
▲米国でも、従軍慰安婦問題でキャンペーンの先頭に立っていた韓国系反日運動団体が、安倍晋三
首相の訪米を狙った運動の規模を縮小したという。韓国の世論は、韓国人に対する人種差別が起きる
ことを恐れているようだ。15年前のロス暴動では韓国系商店が襲われた例もある
▲一時、「犯人は上海生まれの中国人」という報道が独り歩きした。急増したアジア系市民に対する
偏見が米国社会にくすぶっているのかもしれない。だが、凶悪犯罪と民族の責任を結びつける韓国
の反応は、少し民族意識が過剰だ
▲なぜか急に発砲事件が増えた。長崎市長銃撃事件に続いて、東京・町田では拳銃を持った暴力団
組員のろう城だ。米国ではヒューストンのジョンソン宇宙センターで拳銃男のろう城事件。米国ほど
ではないにしても、日本でも銃の入手が以前に比べて容易になってきた。人ごとではない。どの国
でも、問題は銃規制にある。
毎日新聞 2007年4月22日 東京朝刊
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