07/04/16 13:56:00
不愉快な季節
春なのにあまり気持ちが浮き浮きしなくなったのは、年齢のせいだけではないと思う。
寝覚めはすっきりしないし、ティッシュペーパーの消費量が増える。花粉と黄砂の仕業だ
▲スギ花粉のピークを過ぎた今、のどのイガイガ感、目のヒリヒリ感や鼻水に悩んでいたら
黄砂に反応している可能性がある。花粉症ほど騒ぎにならないのは、被害の少ない東京に
メディアが集中しているからではないか
▲黄砂は江戸時代から記録に残る。同じ意味で霾(つちふる)という春の季語もある。
これまでは風物詩として扱われ、洗濯物や車の汚れが話題になる程度だったが、
悠長に構えていたら大変なことになりそうだ
▲韓国では警報が発令され、「黄砂テロ」という言葉も。学校は臨時休校になり、
農作物の被害は深刻である。中国大陸で舞い上がった黄砂に、沿岸部の工業地帯の
上空で大気汚染物質が付着するという研究結果もある。気管支ぜんそくや花粉症の
人は特につらい
▲砂漠化の進む中国やモンゴルだけに責任を押し付けるのはお門違いのようだ。
モンゴルでヤギを過剰に放牧したのは日本向けのカシミヤ用が原因の一つ。
中国の工場群には日本企業が深くかかわっている
▲人間の「やりすぎ」にお天道様が怒っていると受け止め、反省するしかない
のだろうか。来日した中国の温家宝首相と安倍晋三首相の共同プレス発表では、
協力を強化する分野に「黄砂対策」もあった。韓国も一緒に、共通の難敵と闘いたい。
ソース 中国新聞
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