07/04/13 06:27:19
北朝鮮本国の工作員が「自衛隊幹部と密会」…2児拉致前後
1973年に消息を絶った渡辺秀子さん(当時32歳)の2児が北朝鮮に拉致された事件の前後、
渡辺さんの夫の勤務先だった貿易会社を拠点とする北朝鮮の工作員組織が、
自衛隊の複数の幹部を、北朝鮮本国の工作員らと引き合わせる「案内役」を担っていたことが、
警視庁公安部の調べでわかった。
複数の同社関係者が自衛隊幹部との接触を認め、 「本国の工作員が現金を渡した」と供述する関係者もいるという。
12日に兵庫県警と共同捜査本部を設置した公安部は、北朝鮮が工作員組織を介して自衛隊から機密情報を収集していた疑いが強いと判断、
組織の実態解明に全力を挙げる。
「北海道内の駐屯地の幹部を引き合わせた」「工作員が自衛隊幹部に現金を渡すこともあった」など、
密会相手の肩書を具体的に挙げる関係者もいたという。
こうした密会相手の大半は、渡辺さんの夫が「協力者」として接触していた複数の 自衛隊幹部だったとみられる。
渡辺さんの友人の女性も、渡辺さん母子が行方不明になる前の73年夏ごろ、渡辺さんから夫が工作員であることを打ち明けられていた。
さらに、「夫が北海道の温泉地で自衛隊幹部と酒を飲んだ際、お札の入った封筒を渡しているのを見た」などと、渡辺さんから聞かされていた。
公安部は、複数の同社関係者が、ほぼ同じ供述をしている点を重視。接触相手の自衛隊幹部(当時)を特定するなどし、
自衛隊を対象とした工作活動の実態解明を進める。
同社は71年6月、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の実権を握っていた第1副議長が設立。その側近の渡辺さんの夫は、
工作員組織のリーダー格だったが、第1副議長が失脚した後に失跡し、北朝鮮に召還されたとみられている。
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渡辺秀子さんの妹鳥海冏(けい)子さんは12日、北海道帯広市内の自宅前で報道陣の取材に応じ、
「本格的な捜査が始まることに感謝したい。これで(姉に関する)様々な情報が得られ、いい方向に進むと思う。姉もきっと生きていると信じている」
と話した。
先週には両親の墓参りをして、墓前で「(渡辺さんと2人の子供の)3人をここに連れて来るからね」と報告した。
鳥海さんは「これを契機に、他の拉致被害者の解決にもつながってほしい」と話し、「(横田めぐみさんの両親の)横田夫妻にお会いしたりして、
他の方々とも連携を取っていきたい」と決意を新たにしていた。
ソース:讀賣
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