07/04/07 02:48:52
★韓中軍事ホットラインの創設
韓国と中国はこのほど両国の軍事分野での協力の一環として海軍と空軍の間にホットラインを創設
することで合意しました。両国の軍事分野のホットライン創設は、去年4月にソウルで開かれた韓中
国防相会談で話が出ましたが、中国は当時、北韓との関係を意識し、決定を先延ばしにしていました。
ホットラインを創設するのは、その可能性は大きくないものの、黄海での偶発的な衝突を防止する
ための危機管理対策のひとつです。
両国はまた、黄海で船舶や航空機の事故が発生した場合に備えて、合同救助訓練を実施すること
でも合意しました。韓国と中国は外交関係を樹立してから今年でちょうど15年になります。
中国は韓国にとって最大の貿易相手国となり、両国は経済面でいまや切っても切れない関係になって
います。
ホットラインの創設で、両国の関係は軍事分野にまで拡大されることになりました。
北韓との関係を意識してホットラインの創設に消極的だった中国が、今年に入って先にホットラインの
創設を提案したのは、北東アジア情勢の変化を考慮したものと見られます。
北韓が核放棄に向けた初期段階の措置の履行に合意し、アメリカはこれまでになく柔軟な姿勢で北韓に
対応するなど、アメリカと北韓が急速に接近する可能性も排除できません。
ホワイトハウスによりますと、ニューメキシコ州のリチャードソン知事が8日から11日までの日程で北韓
を訪問します。次期大統領選への出馬を表明している大物政治家が北韓を訪問することからも、米朝
関係の変化の兆しを垣間見ることができます。
一方では、韓国とアメリカのFTA=自由貿易協定締結に向けた交渉が妥結し、韓国とアメリカの経済面
でのつながりがさらに拡大することが予想されています。こうした中で、中国としては北東アジアにおける
影響力を維持するために、韓国と関係を緊密にしていくことが重要だと判断したのでしょう。
理由はともかく韓国と中国の関係がさらに拡大しつつあるのは否定できない事実です。
近隣諸国との関係を緊密にしていくのは大事なことですが、重要なのはバランスを失わないことです。
韓国と中国の関係拡大が、北東アジアのバランスの取れた発展につながる方向で進められ、韓半島の
平和体制定着にも寄与することを期待したいものです。
(KBS WORLD Radio 2007-04-06)
URLリンク(world.kbs.co.kr)