07/04/05 16:06:57
イギリスの時事週刊誌「エコノミスト」と米国の時事週刊誌「ニューズウィーク」最新号が
国際舞台における中国を絶賛している。エコノミスト誌は特集版のトップ記事に「スマイル外交」
という見出しを掲げ、ニューズウィーク誌も中国を「ソフトパワー」と称した。
超大国・米国のすきを突き、各国国民にアプローチしているというのだ。
両週刊誌の主な内容を要約した。
◆「スマイル外交」
米国が国連と微妙な関係を続けている間に、中国は国連平和維持軍(PKF)派兵に
積極的に参加し、影響力を拡大した。ロシア政府は今年を「中国の年」と定め、
数千件の経済・教育・スポーツ交流イベントを行う予定だ。中国はロシアや中央アジアを
包括する安保機構「上海協力機構(SCO)」を作り、この10年間、東南アジア諸国連合
(ASEAN)と約30件の協力プロジェクトを進めた。米国・ASEAN間の協力は、
過去30年間で7件にすぎない。また中国は、 ASEAN友好協力条約に署名し、
国境を接する国々との領土争いの芽を摘んだ。ミャンマーからベンガル湾、パキスタンの
グワダル港に至るまで、鉄道や道路を作った。
「犬猿の仲」であるはずのパキスタンやインドも、中国と友好的関係を保っている。
◆対外援助
世界銀行は、中国が昨年、アフリカ諸国に米国の2倍以上、80億ドル(約9500億円)
に達する借款を提供したことを先日明らかにした。米国防大学は「フィリピン・
インドネシアをはじめとするアジア主要国に対する支援額でも、中国は米国をすでに
大幅に上回っている」と分析している。
中国は援助を惜しまないだけでなく、アフリカの約30カ所にマラリア専門病院を
建てるなど、その国の庶民の気持ちをつかむことに資金を投じる。南米では、ブラジルと
人工衛星の共同開発計画を発表、ベネズエラでは共同油田開発を推進している。
◆教育・留学
中国は今後10年間で世界の100以上の大学に中国語や中国文化を教える
「孔子学院」を作る予定だ。
胡錦濤主席は昨年12月、「今後3年間でアフリカ専門家1万5000人を育て、アフリカ人
留学生4000人が中国で勉強できるよう奨学金を支給する」と発表した。過去10年間で
中国国内の海外留学生数は約10倍になった。
2001年に1200万人だった中国の海外旅行者数が、06年に3倍近い3400万人に増えたのも、
中国のイメージ改善の一助となった。しかしエコノミスト誌は
「中国は中央集権的な統治方式や周辺国を脅かす自国中心主義を捨てない限り、
どんな魅力的なアプローチをしても隣国の気持ちまでとらえることはできないだろう」
と指摘している。
URLリンク(www.chosunonline.com)