07/04/04 21:25:58
【 >>1 からの続き】
自衛隊幹部によると、2曹が持ち出した「イージスシステム」の根幹部分は、同盟国の日本
にも開示されていない。自衛隊が保有するイージス艦は、船体自体は国内で製造されてい
るが、高性能レーダーによる敵機探知やミサイルでの迎撃をつかさどるシステムの“心臓部”
はブラックボックスのまま米側から提供され、船体に搭載するだけという。
ただ、レーダーの探知能力など性能に関するデータは、イージス艦を運用する上で隊員も把
握する必要があり、レーダーを操作する隊員らにも、性能などの資料が配布されているとさ
れる。
イージス艦は北朝鮮の弾道ミサイルを探知・迎撃する要。発射されたミサイルの航跡情報
などを共有するため、日米のイージス艦同士で情報交換も行われており、仮に今回の事件
で米軍の作戦指揮に関連する情報が漏れていれば、米側への被害も大きい。それほど重
要な秘密情報だ。
情報持ち出し事件の発端となったのは、中国籍の妻の入管難民法違反容疑事件だった。
公安当局によると、妻はこれまでに少なくとも2回、不正入国している。平成16年初めに
窃盗容疑で逮捕され、取り調べの結果、不正入国が発覚。同年2月に強制退去処分を
受け、中国に戻った。
ところが、再び日本に密入国。横浜中華街の中華料理店などで働いているうちに、知人
の紹介で2曹と知り合い、18年10月に結婚。横須賀市内の2曹の自宅に転居した。
だが、結婚から3カ月目の同12月、自ら入管にオーバーステイだと出頭した。海自や公安
当局は妻のこうした「奇異な行動」に不審を抱いており、2曹の情報持ち出しとの関連を慎
重に調べている。
▽ソース:産経新聞 2007年4月4日付 31面