07/04/02 17:39:39
[北京 31日 ロイター]
中国人民銀行(中央銀行)の呉暁霊・副総裁は31日、
マネーの急速な伸びがインフレ加速につながる恐れがあるとし、
貿易黒字が膨らみ続ければ一段の引き締め策をとる方針を示した。
人民銀行は昨年4月以来3回の利上げを実施、銀行の預金準備率を5回にわたって引き上げた。
呉副総裁はフォーラムで講演し、マネーサプライと信用の伸びがインフレに影響を及ぼすまでには
10─12カ月かかると述べた。
現在のインフレ圧力が2006年初めの信用およびマネーサプライM2の急速な伸びを反映しているように、
07年1─2月のマネーの大幅な伸びはいずれ物価上昇圧力を生むとし、
「人民銀行は今後の物価動向を極めて注意深く見守っていく」と語った。
2月の中国の消費者物価指数(CPI)は前年比2.7%の上昇となり、1月の2.2%の上昇から伸びが加速した。
ただ同副総裁は、07年のCPI伸び率は3%以内に抑制されるとの人民銀行の見方をあらためて繰り返した。
また、07年1─2月に急増した貿易黒字について、落ち着く様子がみられなければ、
流動性抑制に向けた措置を強化する方針を示した。
副総裁は、人民銀行による公開市場操作の結果、マネーサプライM2伸び率はかつての
20%を上回る水準から市場の混乱もなく引き下げられてきたと指摘した。
ただ、2月のM2伸び率は前年比17.8%増と伸びが再び加速、人民銀行が07年の目標と定める伸び率
16%を大きく上回った。
呉副総裁は「貿易黒字が拡大し続ければ、人民銀行は不胎化政策を強化し、予防的な政策調整を行う」と述べた。
ソース ロイター通信 日経新聞
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