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◇盧武鉉政権、野党の支持拡大 米韓FTA問題でねじれ
【ソウル=黒田勝弘】韓国では盧武鉉政権の最後の最大目標になっている米韓FTA(自由貿易
協定)締結問題がヤマ場を迎えているが、ここにきて与党系がFTA反対を強め逆に野党が支持に
回るという“ねじれ”現象が起きている。
とくに与党系のウリ党では金槿泰、千正培氏など次期大統領選候補と目されている“大物”たちまで
国会内でハンストに入り話題になっている。
■与党“大物”ハンストで抵抗
この“ねじれ”はこれまで反米的と見られてきた盧武鉉大統領がFTA問題を機に“親米”に転じて
いるためだ。米韓FTA問題は賛否をめぐって国論を二分するかたちになっており、年末に迫った
大統領選にも微妙な影響を与えそうだ。
米韓のFTA交渉は3月末を期限に現在、最終段階に入り、ソウルは反対勢力による連日のデモや
集会で騒がしい。反対はFTAで打撃を受けるとみられる農業団体からサービス、映画団体まで
さまざま。反対闘争の前面に出ているのは反米・親北朝鮮派など左翼・進歩派が中心だが、彼らは
盧武鉉政権を誕生させた政権支持勢力だった。
しかし、昨年来、盧大統領は市場開放を通じた韓国経済の競争力強化を名分に対米FTA締結に
乗り出した。盧大統領としては米国と経済関係を緊密にすることで韓国経済の力をつけようという
のだが、支持勢力サイドは「韓国経済を米国に売り渡すもの」と強く反発し、激しい反対闘争を展開
している。
これに対し親米保守派の野党ハンナラ党は、これまで左派の影響下にあって反米体質が強かった
盧武鉉政権の政策にはことあるごとに反対してきた。しかしFTAについては政権支持の立場に回り、
盧大統領を激励する声さえ聞かれる。
一方、与党のウリ党は、次期大統領選に向け有力候補がいない状況で分裂し議会第2党に転落。
盧大統領も党籍を離れたため政権との関係は微妙になっている。
ウリ党をはじめ与党系にもFTA賛成論は存在するが、金槿泰氏をはじめ“次期候補者”たちの多く
は、左派系市民運動などの支持を得るため政権離れを強め、自らFTA反対に身を投じてしまった。
米韓FTAは妥結後も国会批准が控えており、大統領選を含め韓国政治の大きな争点になっている。
産経新聞
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