07/03/22 23:47:09
★韓米FTA:米下院でバティア米次席代表がやり玉に
米下院歳入委員会貿易小委員会が20日に開催した韓米自由貿易協定(FTA)の聴聞会は、“韓国糾弾の場”
と化した。委員会と米製造業者・肉類協会関係者は「韓国が自動車・牛肉・農産物・通信市場を全面開放しない
かぎり、韓米FTAは承認できない」と主張した。両国間のFTA交渉が始まって以来、米委員会で初めて開催
された韓米FTA聴聞会の場で、レビン委員長など民主党議員は「韓国市場の閉鎖性」を追及し、証人として
出席したバティア米通商代表部次席代表をやり玉に上げた。民主党議員は、韓国が各種税制や規制により
米国車と企業の市場参加機会を妨げていると主張。むしろ、バティア次席代表が韓国を弁護するような格好
になった。
レビン委員長は「8回にわたる交渉で、障害物となったのは米国産製品、特に自動車に対する韓国のばく大
な非関税貿易障壁」とし「交渉開始当初から韓国は米国製品に対し、関税と税金、各種規制など経済的な
鉄のカーテンを敷いている」と主張した。レビン委員長は、米国自動車産業の“メッカ”であるミシガン州出身。
同氏は「FTA交渉は韓国が自動車など米国製品に対し、完全に開放するものでなくてはならない」と強調した。
これに対し、バティア次席代表は「韓米FTAが締結されたら、米国の潜在的利益は170億ドルから430億ドル
に達する。韓米FTAは、我々(米国)に世界でいち早く成長を遂げ、最も躍動的である経済体制(韓国)と
パートナーになる機会を提供する」と答えた。また、「まだ重要な問題が残っているが、こうした問題が
今月末までに解決されることを望む」と話した。
民主党のパスクレル議員は声を荒げ、バティア次席代表に「韓国が問題ではなくUSTRが問題」と詰め
寄った。USTRが米国メーカーの要求に従って交渉せず、韓国の肩を持っているというのだ。同氏は
「米国は、韓国通信事業者に市場を開放しているのに、韓国はいまだ外国人に対し49%の所有資本
制限をしている」とし「USTRは一体、何をしているのか」と責めた。同じく民主党のラーソン議員も
「FTA交渉で、米国車と製薬メーカーの市場参加機会を保障しなければ、韓米FTAを批准すべきでない」
と主張した。同氏は韓国の労働市場も問題視した。
同委員会では、韓米FTAを支持する共和党議員さえも韓国を非難した。共和党のハーガー議員は
「韓国は、牛肉とコメ市場を開放しなければ、韓米FTAの議会批准を脅かす結果になること知って
おくべきだ」と話した。ブラディ議員は「韓国は、米製薬会社の医薬品市場への参入のため、透明性
ある保険政策を行うべきだ」と求めた。
委員会に出席した他の証人も、韓国での市場参加の難しさを強調した。フォード・モーターのビーガン
副社長は「韓国は昨年、米国市場に70万台の車を売ったが、米国は韓国市場に4000台を売るのが
やっとだった」とし「こうした深刻な貿易不均衡はエンジン排気量に従い税率を差別化する韓国政府
の税金体系といった非関税貿易障壁のために生じる」と指摘した。米肉類研究所のボイル所長も
「米国産牛肉の全面開放を韓米FTAの前提条件とするべき」と迫った。しかし、駐韓米商工会議所
のオーバーバイ会長は韓米FTAを積極的に支持する意思を表明し「韓国とFTAが締結されなければ、
米国の製造業者と農民たちは韓国市場に参加する機会を失うことになる」と警告した。
レビン委員長は聴聞会を終えるにあたり「米議会の力構造が変わった」と指摘し「USTRが議会と緊密
に論議しないかぎり、韓米FTAは通過しないだろう」と警告した。
ワシントン=チェ・ウソク特派員
(朝鮮日報/朝鮮日報JNS)
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