07/02/18 12:02:40
敗戦後も軍命で中国・山西省に残留し、中国共産党軍と戦い続けた元日本兵、
奥村和一さん(82)のドキュメンタリー映画「蟻(あり)の兵隊」が
17日から世田谷区松原3の下高井戸シネマで上映される。
昨夏の公開以後、東京の映画館では2館目だ。
「地域に根ざした温かい映画館なので、子どもたちをはじめ多くの人に
戦争の実相を伝えられたら」と監督の池谷薫さん(48)は話す。
「蟻のように黙々と戦って死んだ仲間のことを思うとやりきれない」--。
映画はこんな思いに駆られた奥村さんが有志と「日本軍山西省残留問題」の真相を究明する姿を追った。
奥村さんが所属していた旧陸軍の部隊約2600人は敗戦後も約3年半にわたり
共産党人民解放軍と戦い続け、うち約550人が戦死したといわれる。
捕虜となった奥村さんは長い抑留生活を経て1954年に帰国。
だが、「自分の意思で残った」とみなされ、すでに軍籍は抹消されていた。
01年には軍人恩給の支払いなどを求めて仲間と国を提訴。一昨年、最高裁で敗訴が確定している。
映画は昨年7月下旬から同10月初めまで渋谷区の映画館でロングラン上映。
その後、各地を回り、これまでの観客動員数は約6万人にのぼる。
「あの戦争は何だったのかと真相を知ろうとする執念。
私たちはそんな奥村さんから元気をもらうことができる」と池谷さん。
18日は奥村さんと池谷さんのトークも予定。3月2日まで。
毎日新聞
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