07/02/09 23:20:08
チョ・ファジンさんが大学合格通知を破り捨てたワケ
京畿道城南市の高校3年生、チョ・ファジンさん(18)は手の指がやけどと水ぶくれ
でいっぱいだ。城南市のある焼き肉店で毎日8キロ以上の熱い炭火と鉄板を持ち歩いて
いるからだ。
彼女はこの食堂で午後5時から11時まで働き月に50万ウォン(約6万5000円)を受け
取る。この金で10坪(約33平方メートル)の半地下の部屋を月5万ウォン(約6500 円)
で借り、残りを生活費に充てている。おしゃれをしたい年ごろだがまともな服1着、化
粧品も買ったことがない。友人たちにとっては当たり前の携帯電話もない。
3年前に父親が事業に失敗してから生活費を稼いできたのは彼女だった。しかしいつ
も笑顔を忘れないことから学校での別名は「チファジャ(歌舞などでの喜びの歌声)」
だった。
ところが今月6日に彼女は泣いた。困難を克服して鮮文大学の日本語日本学科に合格
したが、入学金と授業料370万ウォン(約48万円)を納めることができず、合格が取り
消されたからだ。
その日の朝、彼女の担任は大学に電話をして「入学金の納入を待ってもらえないか」
と頼み込んだ。先生の横でそわそわして大学側の回答を待っていた彼女は結局受け入
れてもらえず、うなだれるしかなかった。
先月23日に半地下の部屋で大学の合格通知と入学金納入の案内が送られてきた時か
ら彼女は自分が大学には行けないだろうと思っていた。そのような彼女に妹(16)が
一つの封筒を差し出した。そこには妹がファストフード店で1年以上アルバイトをして
ためた50万ウォン(約6万5000円)が入っていた。しかし必要な額にはあまりにも足り
なかった。
チョさんは大学の合格通知と入学金納入の案内をその場で破り捨てた。そして妹を抱
きしめてしばらく泣いた。その場で彼女は、もう少し広い世の中を知りたいと思って
希望していた日本語観光ガイドになる夢を捨てた。「まずは食堂で鉄板を頑張って運
ばないと。わたしはもう大学合格者じゃありません」。父の願い通り就職することに
した彼女の目にはまだ涙が残っているようだった。
チョン・ヘジン記者
朝鮮日報/朝鮮日報JNS
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