07/02/04 02:07:10
中国の海洋戦略を操っているのは米海軍のアルフレッド・セイヤー・マハン少将の亡霊なのか、そう思うことがある。
ジョニー・デップ主演の米映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」では、悪霊につかれた海賊が財宝をめぐり争うが、
アジアの各海域で海洋資源を狙い、またエネルギー輸送拠点を異常な規模と速度で築きまくっている中国海軍の背後にも、マハンの亡霊を感じるのだ。
大英帝国絶頂期の19世紀末、マハンが唱えた「シーパワー(海上権力)」なる概念は
「海軍の優勢により、海洋ないしはその一部分を支配する力」
「軍事力のみならず、国家に富をもたらす通商・海運や海外領土・市場を利用する特権などの総合力」
だと認識されている。
「軍事的考慮は、より大きな経済・商業的関心の単なる装飾品になり、それに従属している」と記したように、
国家繁栄=経済を視野に入れた海軍戦略を樹立せんとしたのだった。
膨張する中国海軍
中国海軍は近年、すさまじい勢いで膨張している。その背景には、中国が抱える2つの海軍戦略が透けてみえる。
台湾が独立宣言し有事前夜となるケースでは、牽制(けんせい)あるいは戦闘目的で台湾海峡に急派される米海軍空母機動艦隊を、
中国は阻止または遅滞させねばならない。台湾独立阻止が、海軍膨張の究極的狙いであることは紛れもない。
だがもう1つ、海軍力の活用法に目覚めた。「中国海軍によるエネルギー確保のための輸送航路確保」である。
中国は2003年以降、石油消費量で世界第2位、輸入量で第3位となり、04年には石油備蓄計画も始まった。
44%という依存度は25年には80%に達する。特に、石油輸入量の8割はマラッカ海峡経由。
アフリカ・中東→同海峡→南シナ海→台湾海峡を経るシーレーンは生命線なのだ。
ところが、中国は同海峡からペルシャ湾に至るシーレーンの米国支配の現実と、それ故のエネルギー補給における自国の弱点を自覚した。
この弱点を、中国指導部は「マラッカ・ジレンマ」と呼ぶ。マハンは、海洋支配者は敵を経済的に窒息させることで戦勝する-との趣旨を説いたが、
必ずしも米国から厚遇されなかったマハンの亡霊は、中国に「米国に窒息させられるな」とささやいているかのようだ。
事実、弱点克服に向け、中国は自国からペルシャ湾に至る1万キロ以上のシーレーン沿いに戦略拠点を確保する、
極めて攻勢的な「真珠の数珠つなぎ」戦略を着々と実現している。
(以下>>2以降)
ソース:iza
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