07/02/03 09:43:54
全国一のホヤ産地として知られる宮城県内の養殖場に、感染症の恐れがある韓国産ホヤの
種苗が搬入されている疑いが強まった。
韓国ではホヤの大量死が発生し、韓国の研究機関が感染症との因果関係を指摘している。
近年、韓国向け輸出が急増し、産地では深刻な種苗不足が起きており、解消策として搬入されたとみられる。
感染すると産地崩壊の危険性もあり、県内の水産関係者は「水際で食い止めるしかない」と危機感を強めている。
関係者によると、宮城県漁連などが1月上旬に行った調査で、韓国産のホヤ種苗が県内に
輸入されたことが確認されたという。
韓国のホヤには以前から、ある程度の大きさになると殻皮が溶ける「奇病」があり、
1994年に4万2000トンあった養殖生産量が10年後にわずか10分の1に激減した。
この事態を受けて韓国の国立水産研究所は研究を続け、昨年9月に研究成果を発表した。
感染は「パラミクサ類」に属する原虫(原生動物)の寄生によるものと考えられている。
ホヤの血球の中で増殖し、感染したホヤは殻皮の弾力を失って破裂する。
研究では死亡したホヤ30個すべてに原虫が確認されたという。
宮城県は特産品を守ろうと2年前から韓国産種苗を使わないよう指導してきた。
県産ホヤは金華山以北の沿岸部で採苗から収穫まで3、4年の歳月をかけ養成され、
生産量は1万1486トンと全国の76%を占める。
今回、搬入の背景にあるのが韓国でのホヤ人気だ。韓国向けの輸出で県産種苗が品薄となり、
種苗の価格は従来の700―1000円から昨年は1400円に跳ね上がった。
ある養殖業者は「いい値段なのでホヤを始めたいが、肝心の種苗がない」と打ち明ける。
志津川町漁協(南三陸町)の佐々木憲雄組合長(59)は
「海を汚せば産地を失いかねない。生産者に絶対使わないよう呼び掛けている」と言う。
輸入ルートや購入の実態については詳しくは分かっておらず、宮城県漁連など水産関係者は
6日に石巻市で緊急対策会議を開く。
家畜や魚類の感染症の国際的監視機関である国際獣疫事務局(OIE)に認定されるには時間がかかり、
輸出入を法的に規制することは現時点ではできない。
東大大学院の良永知義助教授(魚病学)は「感染力は非常に強いとみられるので、関係者が連携し、
ホヤを海外から入れないことが第一だ」と指摘している。
[韓国のホヤ]1981年に岩手県から人工採苗技術を導入し、養殖が本格化した。
生産量は2004年4500トン。キムチの材料や健康志向にぴったりの生食として近年人気が高く、
生産量の減少に伴って03年に日本からの輸入を始めた。
ソース 河北新報
URLリンク(www.kahoku.co.jp)
関連
【食】実は…韓国産?偽装疑惑の業者販売「宮城産」カキ 脂肪酸比重に相違 [12/31]
スレリンク(news4plus板)