07/01/24 23:56:42
中国薬草の王様、「冬虫夏草」。あまりに高価なため、偽物が大量に出回っているほか、
鉛などの重金属を混入して重量をごまかしたものまで登場、大騒ぎになっている。
こうした状況から、冬虫夏草の原産地として知られるチベットの薬草専門家がこのほど、
消費地である上海に派遣され、偽物を見分けるための電話ホットラインを開設した。
冬虫夏草とは高山地域で採取される薬草の一種で、地中の昆虫に寄生した菌類。
チベットなど限られた地域でしか採取されないため、中国では古来、不老不死の妙薬、
強壮剤として珍重されてきた。免疫力を高めるとされ、2003年にSARS(重症急性
呼吸器症候群、新型肺炎)騒ぎが起きたときに大変な人気となり、一気に高騰したと
いう経緯がある。
中国最大規模の生薬(しょうやく)市場がある広州では昨年秋、1グラムの価格が
218元(約3400円)と金価格を大幅に上回った。こうした高騰ぶりを背景に、
重量をごまかす目的で金属粉を混ぜた冬虫夏草が出回っていることが広州の
メディアで大きく報道された。
特に広州の中山大学教授が市場で購入した冬虫夏草を検査したところ、
鉛とカドミウムが食品衛生基準を大幅に上回る濃度で混入されていたことが分かり、
大きな問題になった。
上海に派遣されたチベットの専門家の話では、冬虫夏草の保存期間はせいぜい
1年半ぐらいで、古い冬虫夏草が大量に出回っているほか、冬虫夏草に似た植物が
500種以上もあるため、こうしたものを使った偽物も出回っている可能性が高い。
(上海 前田徹、写真も)
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(画 像)
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