07/01/16 11:41:02
ぎくしゃくしていた日本と中国、韓国の関係が、少しずつ修復されてきた。
フィリピンで開かれた約二年ぶりの日中韓の首脳会談では、三首脳とも最近の関係に
満足を表明し、今後も緊密に連携し信頼を強めることで一致した。
きのうの第二回東アジアサミットでも、東南アジア諸国連合(ASEAN)と日中韓が中心
の東アジア共同体づくりを目指し、協力していくことを再確認した。
小泉前首相の靖国参拝で、直接対話の場も持てなかった前回サミットとは大きな違いだ。
三国の良好な関係は、国民も周辺諸国も求めている。今回の会談を、友好をもっと深める
糸口にしてほしい。
とはいえ、年明けから始まったアジア外交を見る限り、三首脳が完全に打ち解け、足並み
をそろえたとは言い難い。その表れが、北朝鮮問題だ。
三首脳会談や一連のASEAN会議では北朝鮮に核放棄を迫る共同声明の発表という厳しい
対応で一致した。半面、北朝鮮が「核保有」を譲らない中、六カ国協議をどう立て直すのか、
打開策が見いだされなかった。残念というほかない。
地域の平和のため、朝鮮半島の非核化には各国も異論はない。その実現に向け、日本は
制裁を科す強硬姿勢をとり、中韓は日本と距離を置いて対話を重視する。この違いが、
今回も解消できなかった。
ただ、安倍首相が国際的な協力を呼びかけた拉致問題については、サミットで中国が譲歩し、
議長声明に「拉致」の文言が盛り込まれた。一歩前進だろう。
北朝鮮が六カ国協議に復帰する意思を見せる以上、過度に刺激したくない。中韓には、そんな
配慮があったようだが、中国は拉致と核の包括的解決を目指す日本の主張に一定の理解を
示したといえる。
しかし、首相の靖国参拝問題をはじめとした歴史認識をめぐる火種は依然くすぶったままで、
竹島領有権問題や日本の安保理常任理事国入りなど課題はまだ多い。
温家宝首相の来日が決まり、日中関係の完全修復が近いように見えるが、これも靖国参拝で
あいまいな態度をとる安倍首相への牽(けん)制とみる声がある。今回、日韓首脳会談が見送
られたのをみても、越えるべき壁は高い。
日中韓がアジアの平和と安定、繁栄の維持に責任を負うことは今回の共同声明にうたわれた。
この強い連携こそ、北朝鮮問題の解決と、目指す地域共同体づくりの原動力になる。近隣諸国
との距離をもっと近づける努力を日本は怠ってはならない。
ソース:神戸新聞
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