07/01/15 16:46:33
アジアに欧州連合(EU)のような経済共同体が8年以内に誕生する。
東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟10カ国の首脳は13日、フィリピン・セブで開かれた
第12回首脳会議で、2015年までにASEAN経済共同体(AEC)を発足させる憲章を準備することで合意した。
ASEANは当初、2020年までに自由貿易圏(FTA)を骨格とした域内経済共同体の設立を推進していた。
しかし、オン・ケン・ヨンASEAN事務総長は「中国とインドの競争力がますます強まっていることから、
ASEAN域内統合をこれ以上先延ばしすることはできない」と述べ、
AEC結成を5年繰り上げることにした背景について説明した。これが実現すれば、
人口5億3000万人、7370億ドル(約88兆5000億円)規模の経済力を持つ東南アジア経済ブロックが始動することになる。
◆人的・物的統合を急げ
AECは、会員国内部の自由な貿易や投資誘致のため、あらゆる規制や障壁を撤廃した経済共同体で、
EUとほぼ同様のものだ。違うのは統一通貨を持たないという点。
これに先立ち、ASEAN加盟10カ国の経済担当相は昨年8 月、2015年までに83のサービス分野のち、
医療・情報通信といった70分野で自国事業者に対する保護措置と市場接近制限措置を廃止することで合意した。
また、昨年8月からは加盟10カ国間でノービザ入国を開始、2010年までに域内すべての関税をなくすことにしている。
コメ輸出世界1位のタイは昨年、ベトナムとコメ生産販売や価格安定に協力することで合意、
タイ・マレーシア・インドネシアなどは最近、天然ゴムを共同調達する
「国際ゴムコンソーシアム会社」を設立するなど、域内統合の動きはすでに始動している。
ASEAN各首脳はこの日採択した「ASEAN共同体設立に関する憲章」で、加盟国の義務と遵守事項のほか、
憲章に違反した国に対する する追放など、厳しい制裁を明文化し、実質的な統合の意志を確認した。
◆中国が「ビッグ・ブラザー」に浮上
もう1つ注目されるのは、我先にと展開される中国と日本のASEANに対する「ラブコール」だ。
特に中国は14日、ASEAN首脳と「自由貿易圏サービス貿易協定」に署名、中国・ASEAN間の
FTA構築プログラムをしっかりと確認した。
2005年7月から7445種の商品関税を下げたり、撤廃したりしてきた中国とASEANは、
2010年までに完全自由貿易圏を築く計画だ。
フィリピンのアロヨ大統領は「私たちにはこの地域に、中国という“ビッグ・ブラザー”がいるのでうれしい」と語っている。
香港=宋義達(ソン・ウィダル)特派員
ソース朝鮮日報/朝鮮日報JNS
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