【中国】 「軟実力(ソフトパワー)」重視の国家戦略図る中国~自信を取り戻しつつ、日本しのぐ無形資産蓄積、浸透進める [01/11]at NEWS4PLUS
【中国】 「軟実力(ソフトパワー)」重視の国家戦略図る中国~自信を取り戻しつつ、日本しのぐ無形資産蓄積、浸透進める [01/11] - 暇つぶし2ch1:Mimirφ ★
07/01/14 02:41:12
■「軟実力」重視の国家戦略図る中国

「大国崛起」ブームで着々と
 中国中央テレビ(CCTV)が昨年十一月に連続十二回で放送したドキュメンタリー番組「大国の台頭(大国崛起)」は
中国内で流行語となり、大反響を巻き起こした。過去五百年間に出現した九つの大国の興亡盛衰を従来より客観的に紹介、
大国の制度や国民の素質、ソフト・パワー(軟実力)が永続発展のカギとなるとして、台頭しようとする中国の歴史的教訓
にしようとしたものだ。党中央政治局が集団学習会で行った近現代世界史の客観的視点を基に制作された同番組を通し、
中国独自の文化や伝統を最大限に活用する「軟実力」を再重視し始めた中国政府の国家戦略が見えてくる。

(香港・深川耕治)

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 歴史ドキュメンタリー番組「大国の台頭」は中国中央テレビ2(経済チャンネル)で昨年十一月十三日から二十四日まで
十二回連続(各回五十五分)でゴールデンタイムに放送された。

 同番組は過去五百年間に台頭した九つの大国(ポルトガル、スペイン、オランダ、英国、フランス、ドイツ、日本、ロシア、米国)
の興亡盛衰史を時系列的に客観的視点から描出。特に米ロ英三国の世界史での地位と影響力にスポットを当てた。
中国共産党が一貫して支持するマルクス・レーニン主義による唯物史観での伝統的解釈ではなく、資本主義制度にある競争力
と権力バランス、健全な社会システム(所得の公正分配)、憲政法治主義の尊重を評価しつつ、ドイツ、ロシア、日本の興隆と
衰退が制度確立時の欠陥にあるとして、今後の中国現代化の教訓にすべきだとの結論を出している。

 特に大国を永続維持するためには新たな制度創建、全民教育による国民の素質向上、国力に必要なソフト・パワー
(中国語訳は軟実力)育成が最重要と強調し、「文明の衝突」論を提示したサミュエル・ハンチントン氏に対して批判的立場を
取る米国のリベラル派国際政治学者、ジョセフ・ナイ・ハーバード大学特別功労教授(クリントン政権時の国防次官補)を番組
に登場させ、同氏が提唱するソフト・パワー(その国の文化や政治的価値観、政策の魅力に対する支持や共感を得ることで
国際社会からの信頼や発言力を勝ち取る力)が、ハード・パワー(軍事力や埋蔵資源など)と好対照に重要であることを力説
している。

 同番組のチーフディレクターである任学安・中国中央テレビ2(経済チャンネル)副編成局長(写真)は「二〇〇三年十一月末、
出勤途中にラジオで『十五世紀以降の世界主要国家の発展歴史』をテーマに中央政治局集団学習会が行われていることを聞き、
これをヒントに九つの大国の興亡盛衰を北京大学歴史系の教授陣らと協力して制作するようになった」と話している。

 実際、党中央政治局は〇三年十一月二十四日、集団学習会を開き、十五世紀以来の主要国家の歴史を考察するため
斉世栄首都師範大学教授や銭乗旦南京大学教授らが講義。同学習会で胡錦濤国家主席は「中国は後発の大国。刻々と
変化する国際環境の中で主要国の成功失敗の歴史経験を学習することは中華民族の偉大な復興実現に必ず有益だ」と
強調した。四十―五十日間隔で開かれる集団学習会では中央党校、中国社会科学院、軍事科学院、中国人民大学の
研究機関などから専門家を招いて党幹部が受講する形で行われており、同番組の編成内容も基本的に党の方針に沿った
内容といえる。

 同番組は一九八八年、中国中央テレビが制作放映して翌年の天安門事件に大きな影響を与えたとされる歴史
ドキュメンタリー番組「河殤(かしょう)」、二〇〇三年に放映され、近代史の偵察を覆した同テレビ制作の「共和に向かう」
と同様、党史を正当とする従来の史観と違う新鮮さが既存の学校教育で学べなかった内容として視聴者に高い評価を得た。

>>2以降に続く

ソース:世界日報 2007年1月11日
URLリンク(www.worldtimes.co.jp)


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