07/01/11 01:42:38
韓国の盧武鉉（ノ・ムヒョン）大統領が９日公表した大統領再選制を導入する憲法改正提案は、
実現の可能性はともかく、年末に大統領選を控えた韓国政界に大波をもたらすとみられる。
大統領は「政治的思惑はない」というが、政権末に「死に体」に陥りやすい現行制度の弊害は
国民も実感しており、世論が高まれば野党も反対ばかりではいられない。改憲カードで野党を
揺さぶり、与党が苦戦する大統領選の構図を転換させたいとの思惑もあるようだ。
改憲提案は９日朝、国民向けの談話という形式で突然セットされた。大統領府内でも主要側近
以外は知らされずに水面下で構想が練られた。重大懸案を電撃的に国民に問いかけ、正面突破
を図る盧大統領の手法だ。
韓国政界で再選制の導入は以前から論議されてきた検討課題。１期限りの現行制度では政権
が終わりに近づくほど大統領は求心力を失い、内政も外交も身動きがとれなくなる。歴代政権が
死に体となって苦労する姿を見てきた世論や政界などに再選制を求める声は少なくない。
大統領が９日の談話で「任期４年で再選できるようになれば国政の責任と安定を高め、国家的
戦略課題に対する一貫性と連続性の確保に寄与する」と語ったのも、そうした現実があるからだ。
政治日程の効率化を目指し、任期４年の国会議員と選挙時期を一致させることも提案。「今回を
逃せば２０年待たなければならない」と緊急性を訴えた。李炳浣大統領秘書室長は９日、「少なく
とも上半期、（できれば）４、５月以前に終えたい」と述べ、早期に改憲手続きに乗り出す考えを明らか
にした。
改憲は野党ハンナラ党の議席数が３分の１を超える現状では難しい。同党は９日、提案の即刻
撤回を求めたが、改憲論が支持を集めれば状況が変わる可能性はある。
ハンナラ党の有力候補たちが先行する次期大統領選レースの構図にくさびを打ち込めるうえ、
与党・開かれたウリ党内での大統領離れと新党構想にも一定のブレーキがかけられる―。
改憲提案は、レームダック化が進む盧大統領が、賭けに出たともいえる
▲ソース：asahi.com（日本語）2007-01-10 02:15
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