07/01/07 04:02:56
中国科学技術部、気象局などがこのほど共同発表した「異常気象についての国家評価報告」
によると、これから先の数十年間の異常気象によって、自然災害が頻発し、食糧が大幅に
減産し、中国の生態系および経済に深刻な損害をもたらすと警告した。専門家は、異常気象
をもたらす主な原因、二酸化炭素排出量の削減が根本的な解決策であると指摘した。
VOAが伝えた。
中国科学技術部、気象局、科学院、外交部、国家発展・改革委員会、国家環境総局の
6部門が共同発表した。報告によると、中国の二酸化炭素排出量は経済の発展に伴い急増
したことによって、中国の気象は著しく変化し、これから50-80年先の平均気温は2-3℃
上昇し、内陸河川の蒸発量は約15%まで上がり、干ばつや水害などの災害発生率も増加
するという。さらに、自然災害が原因で、小麦、水稲、トウモロコシなどの主要農作物は
約37%減産し、不作の可能性が高いと警告した。
資料によると、1990年から2001年の間に、中国の二酸化炭素排出量はそれまでに比べ、
33%増で8・23億トン(CO2換算)が増加し、世界同期増加量の27%を占めた。単年度で見ると、
2000年には世界全体で約230億トン(CO2換算)のうち12.1%を占め、世界で2位の排出量。
このままだと、2020年にはこの数字より1・32倍が増加すると予測される。また、世界4位の
日本(約5%)より遥かに上回る中国は、すでに発展途上国では1位を占めているが、2025年
前後には世界1位の米国を越えるとみられている。
これに対して、長期にわたり中国の農業問題を研究している米トリニティ・カレッジの文貫中・
経済学教授は、中国は二酸化炭素の排出大国であると指摘し、グローバル化経済発展に
おいて、気象温暖化の原因を作った中国は責任をとるべきだと主張した。また、今世紀の
半ば頃に中国の経済発展が米国を追いつくならば、中国は必ず世界1位の二酸化炭素排出国
になると指摘した。文教授は、温室効果ガスの排出、汚染など根本的な問題を優先的に解決
することが肝要であり、これらの問題解決ができなければ、農業問題の解決もできないと指摘した。
発表された報告は執政当局に対して警告を出したが、世界の異常気象に対する対応策は
提示されていない。中国は経済発展が持続すると同時に徐々にその形を変え、「温室効果ガス
低排出経済型」へ切り替えることで、2050年前後には二酸化炭素排出量の増加がゼロ、または
減少させるべきとしている。
実際、2006年において、中国の平均気温はこれまでより1℃も上昇した。異常気象がもたらした
台風、洪水、干ばつ等などの自然災害は2700人の死者を出し、経済損失は2120億元(約3兆
1164億円)にも上る。専門家は、世界において平均気温が2℃以上に上昇すれば、収拾が
つかない大災害をもたらすとの見解を示している。
▲ソース:大紀元(日本語)2007-01-06 09:14
URLリンク(jp.epochtimes.com)
■画像:ガスを排出している発電所=2006年2月、北京で
URLリンク(jp.epochtimes.com)
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