07/08/17 23:48:10 KraCCi4G
このスレを読んでいる若者に、ひとつだけ入れ知恵したいことがある。
それは「一点の曇りがあれば有罪にはできない」という原理は、実は
虚偽であるという点だ。
なぜなら、被告が裁判で「ノン」を言えばこれが「一点の曇り」として
有罪にならない仕組みなら、事実上判決は無罪しか出ない。裁判は不要だ。
実際の刑事裁判では、被告に有利な証拠と不利な証拠をずらり並べ、複数の
裁判官がひとつひとつ評価し、採用、不採用を議論し多数決などを行う。
なぜこういう方法をとるかといえば、検察官や弁護士だけでなく、加害者、
被害者、さらに目撃者たちでさえ、起きた一部始終を神のごとく知り尽く
しているわけではないので、全ての証言に多少の不正確さが混じるからだ。
皆がウソをつかなくても食い違うのだから、ウソつきまくりの裁判現場では、
「合理性」という危うい基準で判断していくことになる。また検察、弁護の
双方が勝手な理屈をねじ込むのは、集計すると複数の「争点」がおのずと
決まり、その全部で相手にせり勝とうとするからだ。
結果的に実際の判決は、神が見た真実とは違うところに落ち着いて、
加害者、被害者がともに不満を持つことは、現にしょっちゅうある。