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フリードリヒ・ハイエク 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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1944年に発表した「隷属への道」("The road to serfdom")では社会主義、共産主義、ファシズム、ナチズムが
同根の集産主義であると批判し当時のベストセラーとなる。1947年にはリバタリアニズムに立脚する学者が集結
した組織「モンペルラン・ソサイエティー」を組織し、その初代会長を務めた。1974年ノーベル経済学賞受賞。
「理性主義」批判
デカルト以来の「理性主義」を「設計主義的合理主義(constructivist rationalism)」と呼び、自由主義的な
「進化論的合理主義(evolutionary rationalism)」と峻別、自由主義を体系的に論じ「理性主義」を批判した。
そもそも、人間の理性は、文明社会そのものを創造する能力はもっていない。人間の行為は、一つは先天的で
本能の欲求によるものであり、もう一つは人間社会が歴史的に経験を通して試行錯誤と取捨選択を積み重ねること
により発展してきた法(ルール)、伝統、規範に従ってのものである。文明社会は人間の営みの結果であっても、
それは人知を超えたものによって発展しているものであり、そこに人間の理性(知力)が入る余地はわずかである。
人間はその本質において、誤りに陥りやすい存在であり、人間社会は「漸進的な発展(改良、進歩)」が期待される
のであって、もし理性を乱用し「革命的な進歩」を目指した場合、文明そのものを破壊する。道徳規則の形成も、
人間の社会における実践的な営みの経験の中で成長したものであり、人間の理性による意識的な発明ではない
(この考えはヒュームの『人間本性論』に通じる)。
同様に、社会秩序も「自生的秩序(a spontaneous order)」であり、自由社会と不可分の関係にある、「法の支配
(rule of law)」と市場経済の二大原則の確立もこれにほかならない。
こうした考えから、計画経済と集産主義(collectivism)、それに基づく社会主義、共産主義、ファシズムに対して
反対し、同時にファシズムも左翼に分類した。