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正月の特別番組で、ボクシングのＷＢＣ世界フライ級王者・内藤大助（３３）が将棋で羽生善治王将（３７）に挑んだ
ＮＨＫ衛星第２「大逆転将棋２００８」（後４・００）で来年１月２日に放送される。
小学生の時から将棋を指し、ボクシングの試合前には気持ちを落ち着かせるため
詰め将棋を解くという内藤が“異種２冠”を懸けて王将に挑戦した。
「大逆転将棋」はハンデ戦で挑戦者に有利なルールとなっているが、
過去１０年で羽生がアマチュアに負けたのはたった一度だけ。
内藤は当初、「グリーンボーイ（経験の浅いボクサー）と世界チャンピオンが戦うようなもん。
勝てるわけないっしょ！」と弱音。それでも対局が迫ると「ノックアウトします！」と、
自分を奮い立たせるように雄叫びを上げてスタジオに入った。
席に着くなり「上から目線にしなきゃ」と、椅子の高さを調節して軽く“ジャブ”。
対局が始まると、将棋盤に覆いかぶさるように駒に顔を近づける前傾スタイルで、
羽生の“強烈パンチ”に応酬。亀田大毅との試合では、度重なる反則行為にも堂々と戦ったが、
今回は１度だけ許されている「待った」を２度使った。
さすがに、認めてもらえず、タイムキーパーが持ち時間の残りを「５、４、３…」と告げると
「え～、数えるの～」とうろたえ、笑いを誘う場面もあった。
内藤は小学生の時、父親から駒の動かし方を教わり将棋への興味を深めた。
特に「問題を解いた時の快感が最高」という詰め将棋が好きで、本や新聞、ゲーム機を買って問題を解いたという。
現在もボクシングの試合前に気持ちを落ち着かせるため、詰め将棋の問題を思い浮かべるほど。
ブログで将棋について書き込んだところ、番組関係者の目に留まり声がかかった。
理詰めのボクシングスタイルの“原点”も詰め将棋にあるといい「左で相手を動かして、
右を打ち込む…パンチを３手、４手先まで読みながら戦うボクシングと、詰め将棋は似てる」と話した。
対局後、羽生も「間違いなく有段者級」と太鼓判を押した腕前。
結果は番組放送まで非公表。
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