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宮崎で強化合宿中の星野JAPANは16日、報道陣シャットアウトの秘密練習を行い、サ
インプレーを確認した。北京五輪アジア予選(12月1~3日=台湾)突破に向けて、緊張
感も高まってきた様子だ。合宿5日目の練習を終えた星野JAPAN主将の宮本(ヤクル
ト)は「いい雰囲気で来ていると思います。これからもっと実戦で緊張感を高めていきた
い」と手応えを口にした。日の丸を胸に、チームのムードは日に日に高まるばかりだ。
そんな中、代表ナインが少々困っているのが、ある人物からのコールだった。
それは昨年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で世界一に輝いた王JAPAN
の4番打者で、今回は代表漏れしたソフトバンク・松中からの電話だった。「よく『ゴルフ
行きましょう』とか『飲みに行こう』とかお誘いの電話がかかってくるんですよ。そんなた
めに宮崎に来たんじゃないって断ってるんですが、他のナインにもかけてるようで…」
(ある選手)。
ソフトバンクも星野JAPANと同じ宮崎で秋季キャンプを行っていることもあって、松中か
らの電話はとにかく多いらしい。今のところ、全員が断っているそうだが、代表ナインは
かなり疎ましく思っているようで、ついには「自然と『松中の電話には気をつけろ。(誘い
に)乗るなよ』なんて言われ始めてるんですよ」(別の選手)と"警戒警報"まで発令され
たという。
もちろん松中にしてみれば悪気などあるはずがない。星野JAPANにはWBCでの"戦友"
が多く名を連ねているだけに、純然と気心しれた仲間にアドバイスを送ろうとしている可
能性もある。だが、今回ばかりはちょっとタイミングが悪すぎたということだろう。
「(合宿中の)ゴルフは禁止されてはいないんですけどね。正直空気を読んでほしいっ
てのはあります。でも、それ以上に皆どういう時期か分かってますから…」(ある選手)。
アジア予選で五輪切符を勝ち取るために、日の丸戦士は心を鬼にしてそんな"甘い誘
惑"をもシャットアウトするつもりだ。(渡辺将司)
11月17日発行 東京スポーツ紙面より 一部略