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金沢に着任して初めて迎えた食欲の秋。旬の加賀野菜や魚など地元産の食材で金沢の郷
土料理を作ってみようと思いついた。実はほとんど料理経験のない記者。作る大変さも知ら
ず「おいしそうだから」と選んだのは、鴨の治部煮、ぶり大根、はす蒸しの三品。無謀すぎる
挑戦だったが、プロの助けを借りて何とか完成にこぎつけた。(報道部・谷岡聖史)
金沢市民の台所・近江町市場で手に入れたのは、加賀レンコンや源助だいこん、金時草な
ど。新鮮な甘エビや秋らしくギンナンも買い込んだ。調理台の上に並んだ食材は見るからに
おいしそう。
まずは下ごしらえをとレンコンを手に取る。皮をむこうとしたが、思った以上に堅い。慣れない
手つきで夢中になって包丁を入れていると、気づけば二十分が経過。これでは完成はいつに
なるのか。不安がよぎった。隣の調理台では、さっきまで中日文化センターの料理教室を指
導していたKKRホテル金沢の料理人坂口正徳さん(34)が心配そうな顔。「レンコンは酢水に
つけないと、色が黒くなるよ」とアドバイスをくれた。「他にも分からないことは何でも聞いて」。
プロの力強い言葉に励まされ、おそるおそる聞いてみた。「だしって何から取るんですか?」。
あまりに初歩的な質問にあきれたのか、答えるより先に坂口さんが昆布とかつお節で治部煮
のだしをとり、熱湯でブリの生臭さを洗い流す「霜降り」も実演してくれた。さすがはプロ。手際
の良さにしばし見とれる。坂口さんにちょっと手助けしてもらうつもりが、気付けば、記者は湯
を沸かしたり野菜を切ったりと、なにやら料理番組のアシスタントのように。(>>2以下に続く)
2007年11月1日
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