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進化した姿で、慶大打線に立ちはだかった。9回裏2死、リードは7点。斎藤の127球目となる
145キロの直球が、打者の胸元に食い込む。力のない打球は三飛となった。早大ナインが一斉に
マウンドへ駆け寄る。リーグ戦初完封を大一番で飾った1年生エースを中心に、歓喜の輪ができた。
「去年の夏も同じことを味わったけど、最高です」早実の1番を背負って甲子園で頂点に立った
昨夏と同じ感激を、全身でかみしめていた。
これが斎藤の勝負強さなのか。毎回奪三振こそ逃したが、8回までに積み重ねた三振は実に15個。
9イニングでは、昨夏の西東京大会2回戦・昭和戦以来となる15Kは、早慶戦ではリーグ初、
1年生投手としても前代未聞の奪三振ショーだ。2ケタ奪三振も自身リーグ初。直球は今季最速の
146キロを計測し、スライダー、フォークなどの変化球が切れまくった。被安打4で4勝目。
「秋のシーズンで一番のピッチングができたと思います」宿敵相手の「勝てば優勝」という大舞台で
ベストピッチングを披露した。
打線も力強く援護した。初回、本田将章の3点二塁打などで4点を先制すると、2回にも田中幸長、
小野塚誠の適時打で2点を追加。「先制点を取ってくれたので投げやすかった。本当に心強い4年生だと
思います」斎藤は最上級生トリオに頭を下げた。
1年生史上初となる春秋連続での優勝投手、最多勝、ベストナイン。さらに、今季は最優秀防御率(0・78)まで
獲得した。早大V3の立役者となった1年生右腕がこの秋、そっと打ち明けたことがある。
「(石川)遼くんとか(福原)愛ちゃんとか、他の競技で活躍してる若手選手といろいろと話してみたいんです」
特に、ビーチバレー界のアイドルとして男性の視線を一身に浴びている浅尾美和に、親近感がわくという。
「若くして注目される立場についてどういう心境でいるのか、何を考えてプレーしているのか知りたい」
斎藤の視線は大学球界の枠を超え、もはやスポーツ界全体に向けられている。
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