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グラウンドに立つのが、キャッチボールではなく「代打・立浪」。そのコールを聞きたい
シーンがあった。6回表2死満塁の場面だ。この試合、劣勢を一気にはね返す絶好の
チャンスだった。5回にエラーに2つの暴投がからみ、1安打で2点が入った。
もらったも同然の得点で、その差は2点に。6回のチャンスにしても、2死無走者から
中村紀以下、3者連続の四球という転がり込んだもの。そこを今度は力でものにしてこそ
勝利の扉が開いたはずなのだ。
その場面、広島は左腕・佐竹にスイッチし、中日は動くことなく、李が打席に。
前の打席で右前に快音を響かせたことから、期待を寄せたのだろう。だが、私にすれば、
そのヒットは偶然に近い。第1打席ではボール3から3球見逃しで三振。直前の2試合も
最初の試合で幸運な内野安打だけで、タイミングはことごく狂っていた。案の定である。
緊急登板した佐竹に対し、ワンバウンドのボール球を空振り。苦しいはずの投手を
助けてしまうところに、“心”のタイミングさえ失っている。最後もボール球に手を出しての
3球三振は必然的ともいえた。左投手も苦にしない百戦錬磨の立浪だったなら、
と思ったのは私だけではないだろう。
そう、何も100%以上の力を出す必要などないのだ。チャンスで3球三振した李は
「150%」を出そうとしたのだろう。できることをできる範囲で。立浪、井端の見せた
姿勢を選手それぞれが心がけれることこそが、苦境脱出の方法だ。
(本紙評論家・木俣達彦)
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